Japan Association for Medical Informatics

[3-E-1-07] Vulcan: 産官学の枠を超えた活動事例 (試験実施スケジュール、有害事象報告)からの学び

*Mika Ogasawara1 (1. Pfizer R&D Japan)

Vulcanには複数のプロジェクトがあり,様々な組織が参加して活動している。2つの事例および活動体制についてOperations Committee Co-chairのMike Hamdi氏およびプロジェクトの協力により紹介する。
Vulcan Schedule of Activities (SoA) :
臨床試験実施計画書(プロトコル) には試験実施スケジュールの記載が必要である。SoAチームは,テストプロトコルを用いてFHIR SoAを評価,デザイン,開発した。FHIR IGによりSoAを機械判読可能な形でデジタル化することで,医療機関の試験準備にも寄与できる。また,SoAとその他のプロトコルの内容には相関があるので,今後CDISC,HL7 VulcanおよびICH M11がCeSHarP(Clinical electronic Structured Protocol)をFHIR化することは本取組みの強化につながる。IG は 2023年4月18日に1.0.0-trial-use版が発行されている。
Vulcan Adverse Events (AE) in Clinical Research (and Beyond) :
診療と臨床試験のAEには大きな違いがある。臨床試験におけるAEが規制および報告の観点から要件を満たすように,標準的なAE FHIRリソースのプロファイリングを検討した。例えば,重症度/グレード,重篤性基準,因果関係,転帰をエクステンションに含めた。このFHIR IGにより,AEに関するデータ交換および相互運用性が可能になり,将来的には規制当局への安全性報告を合理化することが期待される。IGは2023年9月のFHIR R5 balloting版および2023年9月のFHIR R4 balloting 版の2種類が開発されている。