一般社団法人 日本医療情報学会

[3-E-4] 様々な垣根を越えて医薬品の情報に係る標準を考える - 海外と国内・一次利用と二次利用・規制領域と医療

*岡田 美保子1、佐井 君江2、吉本ティレフォーシュ 容子3、小出 大介4、池田 和之5、青柳 吉博6 (1. 医療データ活用基盤整備機構、2. 国立医薬品食品衛生研究所、3. 国際医薬品モニタリングWHO 提携センター ウプサラモニタリングセンター、4. 東京大学大学院 医学系研究科 生物統計情報学講座、5. 奈良県立医科大学附属病院、6. 国立がん研究センター東病院)

医薬品に係る情報の伝達・利用については、これまで様々な標準化の取組みがなされている。国際的には医薬品識別に係る規格ISO IDMP (Identification of Medicinal Products) がある。同規格は商品(医薬品製品)識別情報、製剤識別情報、成分識別情報など5つのPartからなる。WHODrug Globalは医薬品情報の国際的な参照辞書で、有効成分や医薬品の解剖治療化学分類(ATC)を含む医薬品名の特定と医薬品情報の評価に使われている。治験や市販後の医薬品識別情報の活用に関してはCDISC、WHODrug Global、IDMPなどの議論や、医薬品規制調和国際会議ICHにおける議論がある。一方、医療においては、欧州で国を越えた患者ケアのためePrescription (電子処方せん)が実運用されている。国内においても医薬品識別や電子処方せんの用法の標準など詳細な検討がなされている。さらに、国際共同研究においては各国それぞれ国内標準がある中で国際的にどう医薬品に係る情報を扱うのか具体的取組みがなされている。
 本企画セッションでは以下のテーマについて講演いただき、全体像を俯瞰して、それぞれの位置づけを整理し、国際動向と国内、一次利用と二次利用、規制領域と医療といった垣根を越えて標準を考えるべきいま、課題を共有し、その解決にはどう向かえばよいのか、フロアーと一体となって議論したい。
1. ISO IDMPについて:佐井君江 (国立医薬品食品衛生研究所)
2. WHODrug Globalについて:Yoko Yoshimoto Tyrefors (WHO UMC)
3. 医薬品規制・臨床研究の観点から:小出大介 (東京大学)
4. 電子処方せん等一次利用の観点から:池田和之(奈良県立医科大学附属病院)
5. 国際共同研究の観点から:青柳吉博 (国立がん研究センター東病院)