一般社団法人 日本医療情報学会

[3-I-2] 社会医学系専門医指導医講習会

*松村 泰志1 (1. 国立病院機構 大阪医療センター)

社会医学系専門医は、保健・医療・福祉サービス,環境リスク管理および社会システムに関する広範囲の専門的知識・技術・能力を持つことが求められ、公衆衛生系の学会、医療・病院管理学会、災害医療系の学会と医療情報学会が共同で運営する専門医制度である。将来、その上に各領域のサブスペシャリティーを置く構想となっている。
 社会医学系専門医指導医講習会は、社会医学系専門医を育成する指導医が、同じ基準で専攻医を教育し、専門医として認定するために、指導医間で意見を交換し、共有するための場である。これまでは、この制度が始まったばかりであったことから、社会医学系専門医制度の内容、指導医が担う役割をお伝えしてきたが、制度立上げから約5年が経過し、指導医講習会も本来の活動をしていく必要がある。
 社会医学系専門医制度では、公衆衛生系を中心に専攻医が集まり、毎年専門医が認定されている。一方、それ以外の領域では準備が遅れており、やや偏った形で運用されている。医療情報領域についても、これまで、その専門家を目指す若手医師が参加しやすい研修プログラムがなかった。幸い、白鳥義宗先生が研修プログラム統括責任者となって「東海医療情報学社会医学系専門医研修プログラム」を立上げられ、専攻医の指導を開始された。他の地域でも、この動きに続き、将来、医療情報専門医(仮称)を目指す医師が、どの地域であっても参加しやすい研修プログラムが存在する状況を作り出さなければならない。
 本講習会では、白鳥先生から、医療情報を中心とする研究プログラムの立ち上げに必要な手順、体制、プログラムの内容、現在の状況等についてお話しを伺う。次に、部会長から、社会医学系専門医が医療情報領域において習得すべき知識体系について、基本方針案を提示し、議論する。更に、来年度に向けて教育コンテンツの整備が開始できるよう、まずは計画について議論しまとめたい。