一般社団法人 日本医療情報学会

[3-J-1-04] 重複記録減少に向けた「診療計画・経過サマリ」導入と運用評価

*伊藤 眞由美1,2、牛嶋 拓也1,2、一橋 了介1,2、橋本 淳子1,2、秋山 久美子1,2、永井 千佳子1,2、小森 朋子1,2、高石 恭子3,2、辻 明美3,2、野上 朋幸4,2、山下 利佳4,2、松本 武浩2 (1. 長崎大学病院医事課医療情報管理室, 2. 長崎大学病院医療情報部, 3. 長崎大学病院看護部, 4. 長崎大学病院口腔管理センター)

Duplicate Records, Progress Summary, Improvement of operational efficiency

長崎大学病院(以下、本院)は2021年7月の更新により、3代目電子カルテが稼働している。電子カルテの利点は、業務効率向上をはじめ多数あるが、電子カルテならではの課題も生じている。コピー&ペースト機能は有用であるが、医師記録で多用され、そこに数行の新規情報を追加するという記録が多くの電子カルテ採用施設にまん延しており、重要な記録が埋没してわかりにくいという評価が数多く報告されている。本院でも同様で、主治医以外の医師や看護師をはじめ多職種職員が最新の記録がどれなのか、治療方針についても一目で把握し辛い状態であった。この対策として、新たに「診療計画・経過サマリ」(以下 経過サマリ)を用意し、これまでの経過を記録し、毎回の記録は新規情報のみとする運用を開始した。更新後1年目及び2年目での実績と効果について報告する。