[3-J-4-01] 特定健診受診者を対象としたPHRサービスの利用およびデータ利活用に関する意識調査研究
PHR, Questionnaire survey, Specific Health Checkup, Dynamic consent, Data utilisation
昨年度の骨太の方針でPHRの推進が明記され、国の方針として積極的なPHRの活用が進んでいる。健康診断の結果や医療機関の受診結果、予防接種情報は本人が自身のマイナポータルを介していつでも確認でき、ゆくゆくは本人の許可を得た上で医療機関との連携も可能になる。民間側でも「PHRサービス事業協会」が設立され、不適切な事業者の参入を防ぎサービス事業者が適切な運用をするための動きが見られる。一方で、利用者側では普及や利活用の面で大きな動きは見られず、特に民間事業者のPHRについては市民への認知や理解も不明瞭である。
そこで我々は、PHRの利活用により、生活習慣病の発症リスクの軽減や重症化予防が期待され、特にPHRのメリットの享受が予想される40歳以上の特定健診受診者を対象にPHRに関する意識調査を今年3月に実施した。対象者を生活習慣病を発症し受診している人、保健指導対象と判定された人、特定健診で問題無しの人の3群を各900名で割付し、PHRの利用や自身のデータ利用やダイナミックコンセントへの意識などの質問を行った。
結果は、PHRの認知率は非常に低かったものの既知の人は半数以上で利用経験があり、特に発症者の利用率が高かった。PHRデータの利用は、匿名化の上で企業等が利用も7割程の人が許可とした。PHRデータの同意取得方法は、紙を望む意見が2割、同意取得不要が1割だったが、6割以上が電磁的な同意取得を望み、内3割がダイナミックコンセントを希望していた。
PHRの推進には極めて認知率が低い点は考慮すべきであるが、本調査結果では企業によるデータ利用も否定的な意見は少なかった。利用者への丁寧な説明は必要で、不安な場合の拒否等、対応のしやすさも重要である。なにより高齢者や弱者にとっても簡便で使いやすいユーザインターフェイスの提供が必要と考える。
そこで我々は、PHRの利活用により、生活習慣病の発症リスクの軽減や重症化予防が期待され、特にPHRのメリットの享受が予想される40歳以上の特定健診受診者を対象にPHRに関する意識調査を今年3月に実施した。対象者を生活習慣病を発症し受診している人、保健指導対象と判定された人、特定健診で問題無しの人の3群を各900名で割付し、PHRの利用や自身のデータ利用やダイナミックコンセントへの意識などの質問を行った。
結果は、PHRの認知率は非常に低かったものの既知の人は半数以上で利用経験があり、特に発症者の利用率が高かった。PHRデータの利用は、匿名化の上で企業等が利用も7割程の人が許可とした。PHRデータの同意取得方法は、紙を望む意見が2割、同意取得不要が1割だったが、6割以上が電磁的な同意取得を望み、内3割がダイナミックコンセントを希望していた。
PHRの推進には極めて認知率が低い点は考慮すべきであるが、本調査結果では企業によるデータ利用も否定的な意見は少なかった。利用者への丁寧な説明は必要で、不安な場合の拒否等、対応のしやすさも重要である。なにより高齢者や弱者にとっても簡便で使いやすいユーザインターフェイスの提供が必要と考える。