一般社団法人 日本医療情報学会

[4-C-1] データ駆動型医療経営のススメ

*宮原 勅治1、石川 光一2、藤森 研司3、小塩 誠4、櫃石 秀信5 (1. 岡山県備北保健所、2. 国際医療福祉大学、3. 東北大学大学、4. 社会保険田川病院、5. 川崎医療福祉大学)

data-driven, management, SCR

データ自体が医療提供の形を根底から変化させようとしている。Covid-19の影響もあり、世界ではこの3年間に遠隔医療が大きく推し進められ、ヒトの流れ、情報の流れ、金の流れをも大きく変化させようとしている。HIMSS’23においても、virtual first、hospital@home,といったキーワードが飛び交い、MENAの国々の中からも成功事例が報告されるようになった。最初の医療アクセスをvirtualで行うことにより、大きなcost savingに成功し、投薬+Observationを主体とした医療においては、もはやhospital@homeも可能であろう。さらに、AI監視を採り入れたNICUでは医療スタッフの病室内常駐を不要とすることも可能になってきた。こうした影響は本邦にも及び、近い将来、病院や診療所の医療経営、自治体の医療施策にも大きなインパクトを与える可能性があろう。 これまで、データ駆動型医療経営としては、特に財務を中心にデータ活用が行われてきたが、今後は、医療需要の発生予測、医療提供体制の形、効率的な医療従事者の配置、患者の流れ、医療組織の業務・情報の流れ、お金の流れの領域にもデータ駆動を主軸とした効率的なデータ活用が一層求められよう。 こうした観点から、これまで実際にデータ駆動型のマネジメントを研究・実践してきた大学、医療機関、行政の現場で活躍する演者たちによる本邦の医療の近未来を、医療経営の切り口から描くワークショップを企画した。