[4-C-3-05] デジタルヘルスと糖尿病
モバイル技術を用いたモバイル医療(mHealth)は疾患の自己管理に役立てられてきた。mHealthの普及に伴い、これらを診断や治療に活用する動きが広がり、digital healthとして注目されている。特にエビデンスがある場合はdigital medicineと言い、なかでも薬事承認が必要となるものは「プログラム医療機器(Software as a Medical Device:SaMD)」、SaMDのうち治療用アプリなど治療を目的としたものは「デジタル治療(Digital Therapeutics:DTx)」と位置づけられている。国内でも禁煙、高血圧、不眠症の治療においてSaMDが承認されている。
当研究室では2012年から2型糖尿病患者を対象とした自己管理支援システム(DialBeticsダイアルベティックス)を開発し研究を進めてきた。
AMEDの循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策実用化研究事業/腎疾患実用化事業である「ICTを活用したDiabetic Kidney Diseaseの成因分類と糖尿病腎症重症化抑制法の構築」(2017-2019年度)では、DialBeticsを改修したDialBeticsPlusを用いてdiabetic kidney disease(DKD)の患者(糖尿病腎症2期)を対象に糖尿病腎症の進展予防における当システムの有用性をランダム化比較試験によって検証した。介入群では対照群に比較してHbA1cと尿アルブミン・クレアチニン比の改善が認められ、多変量回帰分析では、改善が主に運動量の増加によるものであることが示唆された。次に測定率と継続率が良かった歩数に着目し、社会的認知理論および多理論統合モデルを取り入れ、自己効力感を高め、行動変容を促す歩行支援システムを新規に開発した。パイロットスタディで有用性を確認し、現在、医師主導治験を実施し効果を検証している。
当研究室では2012年から2型糖尿病患者を対象とした自己管理支援システム(DialBeticsダイアルベティックス)を開発し研究を進めてきた。
AMEDの循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策実用化研究事業/腎疾患実用化事業である「ICTを活用したDiabetic Kidney Diseaseの成因分類と糖尿病腎症重症化抑制法の構築」(2017-2019年度)では、DialBeticsを改修したDialBeticsPlusを用いてdiabetic kidney disease(DKD)の患者(糖尿病腎症2期)を対象に糖尿病腎症の進展予防における当システムの有用性をランダム化比較試験によって検証した。介入群では対照群に比較してHbA1cと尿アルブミン・クレアチニン比の改善が認められ、多変量回帰分析では、改善が主に運動量の増加によるものであることが示唆された。次に測定率と継続率が良かった歩数に着目し、社会的認知理論および多理論統合モデルを取り入れ、自己効力感を高め、行動変容を促す歩行支援システムを新規に開発した。パイロットスタディで有用性を確認し、現在、医師主導治験を実施し効果を検証している。