一般社団法人 日本医療情報学会

[4-D-3-01] 「2文書6情報」共有に向けた電子カルテの事前準備

*楢林 敦1 (1. 川崎市立川崎病院)

medical DX, HL7 FHIR, electronic medical records

政府の医療DX推進本部がまとめた「医療DXの推進に関する工程表」によると、全国医療情報プラットフォームを構築するにあたり標準化する医療情報の端緒として「3文書6情報」を挙げている。このうち、電子カルテと直接関連するのは「診療情報提供書」と「退院サマリ」の2文書と、傷病名、アレルギー、感染症、薬剤禁忌、検査、処方の6情報であるが、これらの情報の規格としてHL7 FHIRが用いられる。ところが、既存の電子カルテに格納されている情報はHL7 FHIRではなく、そのままでは共有ができない。このため、標準化し共有するためには、何らかの変換や再入力が必須となる。
 このセッションでは、今後の医療情報の共有化を見据えた上で、現時点で電子カルテにおいてできうる事前準備について、薬剤に関する情報を中心に考察する。