一般社団法人 日本医療情報学会

[4-E-3-04] 実践的医療経営プロフェッショナル教育事業『KUMAHOPE』

*齊藤 健一1 (1. 京都大学大学院医学研究科附属医療DX教育研究センター)

KUMAHOPE(Kyoto University Management of Hospital Professional Education)は平成29年度大学教育再生戦略推進費「課題解決型人材養成プログラム(病院経営支援に関する領域)」に採択され、2023年現在、第6期のプログラムを運営している。昨今の社会情勢において強く求められる医療資源の最適配分を実現する人材を幅広い職種から育成することを目指すものである。京都大学医学部附属病院を中心とした教育プログラムであり、e-Learningを中心とした体系的教育と、ケース学習や課題解決学習を中心とした実践的教育を提供している。特色としては、現在正にマネジメントを行う側に立つ人材のみならず、これから経営に関わっていく若手の医療人を強く意識したコンテンツを準備している。本プログラムで教育を受けた医療人は現在の職場において現場のリーダーとしての役割を期待され、将来的にはマネジメント層としてのキャリア形成が期待される。 これまでの歩みとして、文部科学省からの助成を得てプログラムの立ち上げから4期生までの輩出を行い、実際にマネジメント層へ栄転される受講生を複数名得られた。文科省からの財政支援期間終了後も、従来のプログラムに加えてリーダーシップ論やプロジェクトマネジメントといった特色あるコンテンツを随時更新・追加しながら運営してきた。第5期以降は、教育主体としては引き続き大学病院に軸足を残しつつ、KUEP-DHI事業傘下に所属を移し、病院経営分析など同事業と親和性の高い領域に関して連携している。 今後は単元ごとのe-Learningコンテンツの切り出しや、グループ学習の科目履修など、より柔軟な受講形態を模索しつつ、データ人材教育の教育資源を効率的に組み合わせることでより時勢に即した教育を展開できるよう研鑽を継続する予定である。