Japan Association for Medical Informatics

[4-E-3-06] Consideration of Educational Content Required for Private Sector Personnel Handling Medical Data - Based on Feedback from KUEP-DHI dot.b Participants.

*Hirokai Ueshima1,2,3 (1. Center for Innovative Research and Education in Data Science, Institute for Liberal Arts and Sciences, Kyoto University, 2. Division of Medical Information Technology and Administration Planning, Kyoto University Hospital, 3. Research and Development Center for Health Services, University of Tsukuba)

関西広域医療データ人材教育拠点形成事業ビジネス特化型インテンシブコース(以下、dot.b)は、医療データを正しく理解し、適切な分析と解釈を行える民間企業人材を育成するプログラムの開発を目的とした共同研究である。医療データを適切に分析して解釈できる人材の育成は民間企業においても求められているが、そのためにどのような教育が必要とされるかは明確ではない。
そこで dot.b では、第1回 (2020年) から第3回 (2022年) のコースで実施した講義や実習、演習について、各コースの参加者を対象に自由記述形式のアンケートを行った。
参加者の人数は2020年には9名(6社)、2021年には4名(3社)、2022年には8名(7社)であった。参加者の満足度は概ね高く、特にNDBを始めとした医療データに関する講義や実習、病院見学や電子カルテを操作する実習に対して、「実際の医療データを扱う貴重な機会になった」、「臨床現場の現状は企業にいても見えてこないため参考になった」、「医療データの背景を想像できるようになった」、「医療全般に対する抵抗が減った」といったコメントが得られた。オンデマンド講義に対しては好意的な意見が多かった一方、「定期的に講義内容を振り返り、他の参加者と疑問を共有する機会があると良い」という要望もあった。
参加者のニーズや長期的な目標は企業により異なるものの、実際の医療現場を体感できる実習や医療データの分析を行う演習と、それらに直結する講義はニーズが大きいと考えられた。また、オンデマンド講義は有用であると考えられる一方、参加者が講師に直接質問する機会や、参加者同士でコミュニケーションを取る機会の意義も示唆された。