一般社団法人 日本医療情報学会

[4-H-4-01] 患者ポータルサイトによる初診インターネット予約システムの構築

*岡田 幸枝1、田中 勝弥2,1、宮富 直生1、渡辺 清美1、中島 典昭1,2、向井 まさみ1,2、吉本 世一1 (1. 国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院医療情報部, 2. 国立研究開発法人国立がん研究センター情報統括センター)

Internet reservation system, Portal, Reservation Request Form

【背景】当院での初診予約には電話とFAXが併用されている。FAX予約では、紹介状の取込みをシステム化する等、受付業務の負担軽減を図ってきた。紹介元の医療機関からFAXにて初診予約を取るケースも多いが、電話を利用する患者も非常に多く、電話不通の苦情を受けるなど、重大な課題となっていた。このため、構築を検討していた「患者ポータルサイト」の一つ目のコンテンツとして、初診インターネット予約システムの構築を試みた。 【目的】インターネットを経由して診察申し込みや、セカンドオピニオン予約申込・変更・キャンセルの申し込みができること。また、問診票入力ができること。【方法】病院公式ホームページ上に「インターネット初診予約」ボタンを設置した。初診予約者はPCや携帯端末から別サイトの「患者ポータルサイト」上で、アカウント登録後に、受診に際して必要となる項目を入力する。入力されたデータは「患者ポータルサイト」のクラウドサーバへ一時保管しておき、院内に配置したWeb予約サーバから定期的にアクセスし、更新情報を院内の予約管理システムに反映する。予約管理システムに反映された情報をもとに、予約担当者が初診予約を確定していく。【結果】インターネットによる予約申込・変更・キャンセルが可能となった。問診票については現在内容および運用検討中である。【考察】運用開始初月は対象診療科が6科のみで95件の利用であったが、翌月は19診療科で運用が始まり、約270件の実績だった。インターネットを介しての予約が浸透していくことで、課題解決に寄与できると考える。【おわりに】「患者ポータルサイト」の第一弾として初診インターネット予約システムを構築した。今後、同意書管理機能、予後アンケート、オンライン問診、患者イベント管理、文書管理等、様々なコンテンツの作成を検討する。