Japan Association for Medical Informatics

[4-J-2-02] 勤務管理と院内FMC端末連携による勤務状況の可視化に関する研究

*Yasuaki Antoku1,2, Norihiko Murata3, Shohei Kondo3, Yoshimi Goto2, Masashi Adachi2, Osamu Kohara2, Tsuyoshi Shimomura1,2 (1. 大分大学医学部, 2. 大分大学医学部附属病院, 3. 大分大学医学・病院事務部)

FMC , Wi-Fi, Work Management, Work Status Visualization

【はじめに】 働き方改革が推進され久しい。病院経営において、医師の勤務管理は避けては通れない状況となった。本院では、2022年の電子カルテ更新に合わせ、勤務管理システムを導入し、医師の実勤務時間の把握に努めている。また同年、旧来のPHSシステムからキャリア網を利用したFMC端末を導入し、勤務医師全員に配布している。本研究では、勤務管理システムと、FMCのWi-Fi接続ログを紐付け、医師の勤務実態の可視化を検討した。
【方法】 FMCは病院エリアでは院内Wi-Fiに接続し、研究エリア(院内Wi-Fiの範囲外)ではキャリア接続する。勤務管理システムの入力ログ、およびFMCの接続ログを紐付け、勤務時間中の行動把握を行った。医師の行動パターンとして、病院エリアでの診療業務と、研究エリアでの研究業務に分け、病院エリアでの診療業務の割合を抽出した。本研究では、院内Wi-Fiに接続されている時間を診療業務、それ以外を研究業務に振り分け、時間帯別に集計を行った。
【結果】 当初、Wi-Fi接続時間を単純に合計し、集計を行った。しかし、Wi-Fi接続はローミング時にタイムラグが生じるなど、単純な集計では割合が極端に減るケースが頻発した。このため、ログの間隔が一定時間内のものは同一の接続とし、また単位時間(通常15分単位)において一度でも接続があった場合は、その時間帯はそのエリアに滞在したものとし、15分単位で表示した。表示時に背景色で勤務時間内の区別を行い、病院エリア内滞在時は滞在エリアを色分けで表示した。
【考察】 Wi-Fi接続時以外は、研究業務としたが、院外業務等をうまく認識できていないことが判明している。今年度、研究エリアのネットワーク更新が予定されており、この更新にあたって、FMC用のWi-Fi接続環境を整備する。これにより、診療業務、研究業務、その他の区分けが行える予定である。