Japan Association for Medical Informatics

[4-J-2-04] スマート医療機器とIoT機器の統合運用システムの開発と活用

*Yoshinori Yamashita1, Yasuhiro Shimizu1, Nanami Senshu1, Ryuhei Onoe2, Daisuke Yoshinaga3 (1. 福井大学, 2. DrJoy株式会社, 3. 株式会社イードクトル)

Smart Medical Device, IoT, Database, Network

目的
これまでにバイタルサインからの情報収集を行い電子カルテへの記録に利用するシステムの構築を行ってきた。
また、手指衛生管理システムの開発などIoTの活用や位置情報の利用も行ってきた。従来はデータを収集することが主目的であり個別の機器構成での対応であった。
しかしながら、スマート医療機器の利用にともない、データ収集の集約と位置情報管理など統合的な利用が求められるようになった。
また、IoT機器と情報端末の共用化は、無線通信の一元化でもあり院内の電波管理として重複運用を避けるとともに、今後のIoTの多角的な活用につなげる。
方法
スマート医療機器の対応からは、機器からの運用データだけでなく、アラームを示すイベントデータも存在する。電子カルテでのデータの利用に加えて、ナースコル等へのアラーム利用などデータの利用先も増加しており、利用毎の対応ではなく利用に応じた振り分けることで、データハブとしての運用により自由度を拡大した。
手指衛生管理で活用した位置情報も、働き方改革の一環として作業把握としての利用が求められ、位置情報の活用も拡大させた。
このデータ集約としてのハブ機能のシステムを活用することで、スマート医療機器などのイベントデータ管理、位置情報やセンサー等のIoTデータも一元的な取り扱いを行う。
結果
これまでの医療系イベントデータの集約ハブシステムとして機能に加えて、IoT機器からの情報収集を加えることで、これまでに実施してきた手指衛生のような単体運用だけであったIoT情報を、他の目的での活用へ広げることが可能となった。
位置情報を活用することで医療者が患者を連れて行く時点での部屋間違いの検知や働き方改革で活動エリア判定にも利用できるようになった。
また、位置情報や近接検知による多要素認証への利用も可能となり、電波リソースの節約とともに、1つの要素の多目的利用が行えるようになった。