文部科学省では2023年5月に、「今後の医学教育の在り方に関する検討会」を設置し、今後の医学教育・研究の充実に向けた取組や改革の推進による持続可能な大学病院経営の取組など、その在り方について議論を行い、同年9月及び2024年6月に中間取りまとめ及び第二次中間取りまとめを公表した。
また、内閣官房における「創薬力の向上により国民に最新の医薬品を迅速に届けるための構想会議」の中間取りまとめでは、我が国の研究開発に大学病院等のリソースが十分充てられていないことで全体としての創薬力の低下を招いているとの指摘から、大学病院等の研究開発力の向上に向けた環境整備を推進することの重要性について言及されている。
そのような中で、医師の時間外労働規制が施行されるとともに、各大学病院では「大学改革プラン」を踏まえた運営が進められている。
本講演では、こうした大学病院を取り巻く諸課題と、それらに対する施策の取組状況等について、最新の動向を説明させていただく。