Japan Association for Medical Informatics

[2-B-3-01] ePathの概要とその活用、効果について

*hideki nakaguma1, rui sugeta1, yukio kozuma1, saori tou2, koutarou matsumoto2, takanori yamashita2, yoshifumi wakata3, tetsuya matoba2, eri matsuki4, kouta funakoshi2, koji todaka2, naoichi sato2, tomohiro nishina5, shinji hato5, naoki nakashima6, mihoko okada7, hidehisa soejima1 (1. Saiseikai Kumamoto Hospital, 2. Kyushu University Hospital, 3. Tokushima University Hospital, 4. Keio University, 5. National Hospital Organaization Shikoku Cancer Center, 6. Kyushu University, 7. Institute of Health Data Infrastructure for All)

2018-20年度にAMED事業「クリニカルパス標準データモデルの開発および利活用」(以下ePath)を実施した。事業後、Learning Health System(以下LHS)の推進や治験への応用、Personal Health Record(以下PHR)との連携などの研究成果を報告する。LHSの推進では2021-23年度の厚生労働科学研究「標準化クリニカルパスに基づく、医師行動識別センサや問診AIなどのICTを用いた医師の業務負担軽減手法に関する研究」(以下RCB)で、多施設での統合解析結果から不要、他業種へタスクシフト可能な業務を抽出した。治験への応用では2022年度AMED事業「標準化電子ワークシートを核とした分散型治験のシステム・運用両面からの構築(以下DCT )」で、ePathを電子的治験ワークシートとし、分散型治験システムを設計した。PHRとの連携では2023年度の厚生労働科学研究「ヘルスケアプロセス管理に関する国際標準化と個別化 LHSアプリケーションの開発研究」(以下BRIDGE)で、ePathとLHS機能を搭載したPHRアプリを連携し、ePathで設定したOutcome–Assessment-Taskの三層モデル(以下OAT Unit)をそのアプリで入力、評価できるシステムを設計した。RCBでは研究参加施設のデータ解析後、パスに設定した診療行為の内、削減対象となり得るものに機械学習法で特定する手法を確立した。DCTではePathで保持するOAT Unitなど、治験で必要な項目を設定できた。BRIDGEでは糖尿病パス、外来化学療法パスを作成し、患者自身の手入力やIoT連携し、LHS機能を搭載したPHRアプリで評価でき、その結果をePathに連携し、医療者が総合的に評価できた。ePathが医療情報システムの標準化とも言え、医療そのものの標準化に繋がる事例として期待される。