[2-B-3-05] 進みつつある臨床現場でのLearning Health System実践
Learning Health System (以下LHS)は日々の診療で得られたデータを蓄積、解析により得られた知識を迅速に診療現場に還元し、診療ルールの改善を図る、さらにこのサイクルを継続的に回す仕組みであり、より適切な医療の提供を目指して臨床活動と知識生産の循環を目指すモデルと定義されている。つまり製造業におけるPDCAサイクルを臨床現場で継続的に実践するものである。
厚生労働科学研究「標準化クリニカルパス(以下パス)に基づく、医師行動識別センサや問診AIなどのICTを用いた医師の業務負担軽減手法に関する研究」(以下RCB事業)において、ePathから抽出したデータを利用したベンチマーキングや多施設統合解析の結果からパス改定による、医療の質向上と業務負担軽減の両立を目的とした多施設LHSの実践を試みた。本研究ではパス上の診療行為のうち、削減対象を機械学習法により特定する手法を確立し、その解析結果及び各施設のベンチマーキングからパス改定案を各施設に提示した。各施設はパス改定を実施し、一定の運用期間を経て再度データを蓄積、削減効果検証と再度ベンチマーキング、解析を実施し、次のパス改定を提案した。この研究を通してePathはLHSの実践基盤となりうることが確認された。現在ePath導入施設では研究で対象となったパスについてはさらにサイクルを進め、対象パス以外についても解析を通してLHSの実践がすすめられている。今回はこのように進みつつある臨床現場でのLHSの状況を報告する。
ePathはパスという電子カルテの一機能を標準化したものであるが、それによりパスの施設間流通が電子的に可能となった。この機能とLHS実践が進むことで、改善されより優れたパスが流通し使用されると予想され、ePathによる医療情報の標準化が医療そのものの標準をもたらす事例として期待される。
厚生労働科学研究「標準化クリニカルパス(以下パス)に基づく、医師行動識別センサや問診AIなどのICTを用いた医師の業務負担軽減手法に関する研究」(以下RCB事業)において、ePathから抽出したデータを利用したベンチマーキングや多施設統合解析の結果からパス改定による、医療の質向上と業務負担軽減の両立を目的とした多施設LHSの実践を試みた。本研究ではパス上の診療行為のうち、削減対象を機械学習法により特定する手法を確立し、その解析結果及び各施設のベンチマーキングからパス改定案を各施設に提示した。各施設はパス改定を実施し、一定の運用期間を経て再度データを蓄積、削減効果検証と再度ベンチマーキング、解析を実施し、次のパス改定を提案した。この研究を通してePathはLHSの実践基盤となりうることが確認された。現在ePath導入施設では研究で対象となったパスについてはさらにサイクルを進め、対象パス以外についても解析を通してLHSの実践がすすめられている。今回はこのように進みつつある臨床現場でのLHSの状況を報告する。
ePathはパスという電子カルテの一機能を標準化したものであるが、それによりパスの施設間流通が電子的に可能となった。この機能とLHS実践が進むことで、改善されより優れたパスが流通し使用されると予想され、ePathによる医療情報の標準化が医療そのものの標準をもたらす事例として期待される。
