一般社団法人 日本医療情報学会

[2-C-1-01] スマートホスピタルにおける自律型ロボットの有用性の検討

*高橋 佳大1,2、森 龍太郎1、矢野 弘章3、松永 敏明3、藤原 琢也3、加藤 一郎3、廣田 卓男2、堀川 幸男2 (1. 岐阜大学医学部附属病院 医療情報部, 2. 岐阜大学医学部附属病院 糖尿病代謝内科/免疫・内分泌内科, 3. 岐阜大学医学部附属病院 医事課医療情報係)

Robot technology, Smart hospital, Medical Informatics

【目的】当院ではクラウドファンディング(106名からの支援にて成立)を通じて自律型ロボットを導入し、外来・病棟での業務効率化を進めている。今回アンケートにより、当院スタッフ間における本機の評価を聴取した。【方法】自律型ロボットを利用する外来・病棟スタッフを対象として、無記名のアンケート調査を実施した。アンケートでは(1)業務の負担は軽減したか、(2)業務は効率化したか、(3)安全性に不安を感じることはあるか、(4)大きさや移動音を邪魔に感じることはあったか、(5)感染リスクは減ると感じたか、という各項目を5段階評価(5点:とても良い~1点:とても悪い)、および自由記載にて評価した。【結果】外来 33名、病棟 29名のスタッフからアンケートを回収した。 各項目の平均点はそれぞれ、外来:(1)4.00±0.60点、(2)3.97±0.67点、(3)3.06±0.98点、(4)3.88±0.91点、(5)3.24±0.89点、病棟:(1)4.07±0.69点、(2)4.07±0.74点、(3)3.69±0.95点、(4)3.72±1.05点、(5)3.48±0.90点であった。また負担が減った業務として、外来では「検体の運搬業務」、病棟では「病棟の案内業務」が最も多く挙げられた。【考察・結論】近年は、高まる医療需要に応える必要がある一方で、医療従事者の働き方改革の達成も求められている。本機の導入はスタッフ間での評価も高く、また業務負担の軽減も達成された。【倫理的配慮】本研究は無記名のアンケート調査であり、アンケート内に無記名のため提出後にアンケート内容を削除することができないことを明記した。この点についての同意欄を用意し、チェックをもって同意とした。