Japan Association for Medical Informatics

[2-C-1-02] 小児専門病院における移動型エックス線装置のMPPS連携

*Junichi Sonobe1 (1. 茨城県立こども病院)

MPPS, RIS, Mobile X-ray equipment

【目的】
当院のような小児専門病院においては様々な体形や体格の患者の移動型エックス線装置によるポータブル検査を行う必要性がある。そこで、装置と放射線部門システム間の既存のMPPS(Modality Perfomed Procedure Step)連携を有効に活用し、線量管理および業務の効率化を図ることとした。
【方法】
放射線部門システム(RIS:Radiology Information System)内のMWMパラメータをJJ1017に基づいて作成する。検査属性(患者の年齢)により、5つの区分「新生児(3A病棟)、乳児、幼児、小児、成人」に分類し、新生児の区分以外のそれぞれのMWMパラメータの末尾にコードを付与する(成人:00、乳児:01、幼児:02、小児:03)。作成したMWMパラメータと移動型エックス線装置上の撮影部位毎の撮影プロトコルのコードとの紐づけ作業および対応する撮影条件を定め、双方のコードを連携させる。
【結果】
装置の患者リストから氏名を選択するだけで、検査依頼されたポータブル検査の適切な撮影部位および撮影プロトコル、撮影条件が設定されるので、業務の作業効率の改善および設定の間違いが起こりにくいシステムを構築することができた。
【考察・結論】
今回の仕組みは線量管理や業務効率化だけでなく、科内の技師間の撮影条件やプロトコル選択のバラツキをなくすことができるとともに、不注意による設定ミスをシステム上で防ぐことができ、部門内の医療安全にも役に立つと思われる。
【倫理的配慮】
本演題において、患者の個人情報に抵触する可能性のある内容は含まれない。また、開示すべき利益相反関係にある企業等はない。