[2-C-1-06] 業務の効率化に向けたMicrosoft 365を活用する取り組み
~院内スマホの持出返却管理機能の作成を通して~
Microsoft365, PowerApps, PowerAutomate, Smartphone management, Digital Transformation
【目的】当院は2024年度よりスマートフォン(以下:スマホ)を貸与し、モバイルカルテと「Microsoft Teams」を活用して業務の効率化に取り組んでいる。リハビリテーション部(役職者を除くスタッフ84人)では部門内でスマホを共用する運用を行っており、出勤人数分をカバーできるようスマホ66台を割り当てている。だが保管場所が院内7か所に分かれており、空き端末を探す必要があった。また端末の故障や紛失に備えてエクセルでの貸出記録を想定したが、スマホではMicrosoft365(以下:365)のエクセルファイルが編集できず、セキュリティ面から院内のファイルにもアクセスできない。電子カルテ端末はエクセルを使用できるが、台数が少ないため貸出記録の際に混み合うことが予想され、スマホ導入時の課題となった。【方法】365を活用してスマホの持出と返却の管理を行うこととした。PowerAppsとPowerAutomateを使用して「スマホ用の記録アプリ」と「スマホ未返却のアラート機能」を作成した。アプリで院内スマホの空き台数を確認し、エクセルを使用せずに持出返却を登録することができる。アラート機能は業務終了後も返却されていないスマホをチェックし、返却を促すチャットを自動的に送信することができる。【結果・考察】365の活用によりスマホの運用管理に68時間/月かかるところを28時間/月に抑制することができた。空きスマホを探す際にはアプリを使用して容易に行うことができた。持出や返却を記録するためにパソコンが空くのを待つ必要がなくなり、スマホのみでエクセルを使用せずに記録が残せるようになった。【結論】今後も職員の業務負担や手間が増加しないように、365をはじめとしたツールを積極的に活用していきたい。【倫理的配慮】発表に関して所属施設の長の承認を得た。個人が特定されないように十分な倫理的配慮を行った。
