Japan Association for Medical Informatics

[2-D-5] 医学、医療におけるデータシェアリングのいま

*Mihoko Okada1, Masaho Ishino2, Mitsuyoshi Yoshimoto3, Kouta Funakoshi4, Satoshi Ueno5, Kazuhito Satou6 (1. Institute of Health Data Infrastructure for All, 2. Sapporo Medical University Collaboration Center for Community and Industry, 3. Exploratory Oncology Research & Clinical Trial Center, National Cancer Center Japan, 4. Center for Clinical and Translational Research, Kyushu University Hospital, 5. Center for Health Informatics Policy, National Institute of Public Health, 6. Japan Agency for Medical Research and Development)

data sharing, FAIR Guiding Principles, open data

近年、学術研究領域の世界的動向として「オープンデータ」がある。研究成果であるデータを公開、共有してアカデミアにおける研究、企業における製品開発、イノベーションなどへの活用を図るとともに、効果として学術論文の根拠データを示し研究の再現性の担保、研究不正抑制の側面も挙げられる。オープンデータで言われるFAIR原則のFAIRはFindable、Accessible、Interoperable、Reusableの頭文字を取ったもので、The FAIR Guiding Principles for scientific data management and stewardship (Sci Data 3, 160018 (2016))が公表されている。
 国内においては近年、研究における「データシェアリング」の議論がなされている。研究助成金の申請時には、どのような研究データをどう取得・加工、蓄積し、どう提供するのかを記載したデータ管理計画(DMP: Data Management Plan)の提出が求められる。しかしながら医学、医療におけるデータシェアリングについては、様々な研究領域、異なる立場の間で、議論が十分に共有されていない感がある。そこで、本ワークショップでは以下のような専門性、観点から、それぞれ報告を得て、率直な意見交換を通じて「医学、医療におけるデータシェアリング」の論点を整理し、一定の見解を纏めて本領域の議論の醸成を促したい。
(1) 医療知財の観点から:石埜 正穂 (札幌医科大学附属産学・地域連携センター)
(2) 基礎研究の立場から:吉本 光喜 (国立がん研究センター先端医療開発センター)
(3) AROの立場から:船越 公太 (九州大学病院ARO次世代医療センター)
(4) データマネジメントの観点から:上野 悟 (国立保健医療科学院)
(5) データ利活用プラットフォーム(CANNDs):佐藤 万仁(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)