Japan Association for Medical Informatics

[2-G-1-03] 公衆衛生研究における研究データのメタデータ付与と今後の展望

*Satoshi Ueno1, Yusuke Komiyama2, Masaharu Hayashi2, Shizuko Kajihara1, Keika Hoshi1 (1. 国立保健医療科学院, 2. 国立情報学研究所)

Research Data Management, Research Data Metadata, Public Health Informatics, Biomedical Research, Data Curation

【背景】令和3年4月統合イノベーション戦略推進会議「公的資金による研究データの管理・利活用に関する基本的な考え方」にて,研究開発を行う機関の責務として,機関リポジトリへの研究データの収載と研究データへのメタデータの付与の推進,研究データマネジメント人材・支援体制の整備及び評価が求められる.研究者の責務としては,管理対象データにメタデータを付与し,研究データ基盤システム上において検索可能となるように登録することが求められる.
【目的】公的資金により得られた研究データについて,体系的なメタデータ付与を行う方法を調査する.
【方法】本研究では,研究データ基盤システム(NII Research Data Cloud)のうち研究データ管理を行うGakuNin RDM(GRDM),公開基盤のWEKO3を利用可能な環境において,公衆衛生研究分野における研究データにメタデータを付与し,どのように公開するかを調査した.
【結果】GRDMにおいてメタデータ管理機能を有効化することにより,メタデータ管理機能を用いて,ファイルメタデータ管理機能により研究データにメタデータを,プロジェクトメタデータ管理機能により研究課題に関連する情報を登録でき,必要なメタデータを付与できることを確認した.
【考察・結論】研究者が研究データや研究課題に関する情報をメタデータとして付与することはできたが,登録した研究データに個人情報を含むことやメタデータに誤りがある等の可能性がある.研究者が登録したメタデータについて,研究データマネジメント人材(データ・ライブラリアン,データ・キュレーター,データアーキビスト等)の視点から,各情報の確認手順と公開方法を検討が必要である.
【倫理的配慮】該当なし.