Japan Association for Medical Informatics

[2-G-5-04] 臨床検査分類項目コード第10版から第11版への移行経験

*Itsuko Asada1, Akiko Sakai2, Toshihiro Takeda2,3, Atsushi Takada4, Hotta Taeko4, Mihoko Okada5, Yoshimune Shiratori1 (1. 名古屋大学医学部附属病院, 2. 大阪大学医学部附属病院, 3. 大阪大学大学院 医学系研究科情報統合医学 医療情報学, 4. 九州大学病院, 5. 一般財団法人 医療データ活用基盤整備機構)

Standardization, Japan Laboratory Code, Data utilization, Real World Data

【背景】臨中ネットにおけるデータ利活用基盤整備のうち2021年に検体検査結果コードの標準化として厚生労働省標準の臨生検査分類項目コードJLAC10とJLAC11について可能な限り採番に取り組んだ。その後、医療DXの推進でJLAC11について整備が進んできたため、採番しなおし確認する必要があった。【目的】JLAC10からどの程度JLAC11への採番が可能なのか、臨中ネット標準として定めた項目について検証する。【方法】日本臨床検査医学会WEBサイトで公開されている2024年6月版のJLAC11要素別コード表を利用し、JLAC10からJLAC11への機械的な変換後、全項目に対して目視確認を行った。ただし、臨中ネット検索用コードでは検索性をよくするために、測定法コードは不問(固定値)、材料コードは血液・尿など大きく分類する仕様としていることから対象除外とした。また、結果単位コードは以前の採番と変更がないかの確認を行った。【結果】検索用コード全188項目の測定物コードにおいて機械的に正しく採番可能であったもの121項目、目視により正しく採番可能だったもの28項目、採番不可だったもの39項目だった。また、以前採番不可だった58項目の内、26項目が採番可能に、採番済項目の内5項目で測定物コードの変更があった他、識別コードは仕様の変更により、測定物コードによりコードが異なることから、全項目で手動の再検索が必要だった。結果単位コードの変更はなかった。【考察】測定物コードではExcel関数で単純変換すると誤った採番になるケースがあること、識別コードは同じ名称であっても測定物により異なることがわかった。JLAC11は検査機器・試薬名称で一意になることから正しい採番には各施設の検査部の協力が必要である。【倫理的配慮】 本研究で使用したデータは、ヒトにまつわるデータではないため、対象外である。