Japan Association for Medical Informatics

[2-H-3-01] 医療分野における医療機関関係者・医療従事者を中心としたサイバーセキュリティ情報共有組織(CISSMED)の現状

*Shunsuke Otani1 (1. Chiba Central Medical Center)

CISSMED, cyber security, user community

演者は医療分野におけるサイバーセキュリティの情報共有を行うための組織であるCISSMED(Cyber Intelligence Sharing SIG for Medical)を立ち上げたことを2023年11月の本学会で発表した。厚生労働省のスーパーバイズを受けての動きではあったものの、コアメンバー10名を除いて2024年7月の段階では140名以上にご参加(メンバー)いただくことができた。現在のCISSMEDの活動はSIGNALというweb上の情報共有基盤の中で主に行われている。主な議題としては医療に関係するインシデント情報・セキュリティ情報の共有、さらに専門家によるわかりやすい解説のみならず、より一般的な医療情報システム上の問題まで話題が広がっている。またメンバー同士の関係性を強化するために、拡大ミーティングと称したオンラインミーティングを定期開催し、「顔の見える関係」を構築するための取り組みも行っている。CISSMEDは首相官邸「健康・医療戦略の実行状況と今後の取組方針」や内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)の「サイバーセキュリティ2024」にも取り上げられており、サイバーセキュリティの医療現場のリエゾンとしての機能を今後強化していく必要があると考えている。また蓄積されたノウハウからの成果物の公表などについても今後検討していきたいが、ユーザー主体の会ということを第一に考え今後も活動を続けていく方針である。