Japan Association for Medical Informatics

[3-A-1] 見えてきた、平時/有事の健康医療データの利活用

*Naoki Nakashima1, Akiko Tanaka2, Tsutomu Hino3, Hiroyasu Iso4 (1. Kyushu University, 2. Ministry of Health, Labour and Welfare, 3. Cabinet Office, 4. National Center for Global Health and Medicine)

Healthcare DX, Next Generation Medical Infrastructure Act, Japanese Version of CDC

世界を見渡すと、平穏な日常の中で突然有事(自然災害、大事故、テロ、戦争、パンデミックなど)が生じることを我々はたびたび経験/目撃してきた。有事には多くの事象がイレギュラーにかつ急激に生じるため、多くはパニックに陥り、効果的なあるいは適切な対応は難しい。そのような際には特に情報技術を使った対応が望まれるが、日本の健康医療領域にはこれまでは、それに資するような全国的な基盤は存在しているとは言えない状況であった。
医療DXの時代を迎えた今、どのように平時から健康医療情報基盤を実装し活用しておくか、有事が発生した際にいかに、レジリエンスに迅速にかつ効率よく、倫理的にも適切に同基盤をスイッチして活用するか、という議論は極めて重要である。
本大会企画では、政府が精力的に構築を進めている健康・医療の情報基盤である「全国医療情報プラットフォーム」について厚生労働省・田中彰子参事官から、また、健康・医療領域でのデータ二次利用の世界を大きく変える可能性がある「次世代医療基盤法」について内閣府・日野力参事官から、さらに2025年4月に設置予定の「日本版CDC」とも呼ばれる国立健康危機管理研究機構(JIHS)の準備状況について国立国際医療センター・磯博康先生からご講演をいただく。その上で、医療DX時代における平時/有事における健康医療情報基盤のあり方や運用について会場と共に議論をしたい。