一般社団法人 日本医療情報学会

[3-D-5] 保険収載された遠隔医療分野の現状と将来

*近藤 博史1、長谷川 高志2、西村 謙祐3、富田 康弘4、岸本 泰士郎5、高木 俊介6 (1. 日本遠隔医療学会、協立記念病院、2. 日本遠隔医療協会、3. 山口県岩国市立本郷診療所、4. 虎ノ門病院、5. 慶應大学医学部、6. 横浜市大医学部附属病院)

2024年度の診療報酬改定では、多くの遠隔医療が評価され診療報酬に新設された。世界的な医療D Xの流れの中で、やや出遅れた日本では、政府の医療D Xを進める方針が明確になってきています。その医療D Xの中で遠隔医療は中心的なものとして日本の医療の各方面で模索され始めています。実現にあたっては予算化が必要であり、遠隔医療の診療報酬は日本遠隔医療学会だけでなく多くの日本医療情報学会会員の関心事であり、新設された各項目の詳しい情報の重要と考え、シンポジウムを企画する。まず、日本遠隔医療協会から内保連の遠隔医療副委員長をする長谷川先生に「令和6年度診療報酬改定の概況」として全体説明をして頂く。各学会の遠隔医療を進める方々には日本遠隔医療学会の分科会を作っていただき、支援している。各遠隔医療のガイドラインを作成の支援をして、その遠隔医療の定義、質の保証などを進めている。また、必要性や効果を示すエビデンスの検討が重要であることを説明していただく。次に各論として、医師のいない遠隔地に医療を届ける遠隔医療の現場として西村先生から山口県のへき地医療支援における「DtoPwithN」についてご講演を頂きます。情報通信機器を用いた疾病管理の例として富田先生から「C P A P」についてご講演を頂きます。岸本先生から「情報通信機器を用いた通院精神療法の推進の経緯について」のご講演を頂きます。次に高木先生から「遠隔I C U」についてご講演を頂きます。現場にも医師、看護師が存在する中で、遠隔地からのサポートによって医療が向上するエビデンスをどのように示すかなど興味深いと考える。最後の全体討論を行い、今回保険収載された各種の遠隔医療の将来像、また、今後他の分野の遠隔医療が拡大する予想とその場合の社会的条件など今後の日本の医療D Xの方向を考えていきたい。