Japan Association for Medical Informatics

[3-E-2] ネットワーク技術と医療の未来

*Tomohiro Kuroda1, Akira Yutani1, Yoshifumi Atarashi2, Takeshi Ikenaga3, Yutaka Oiwa4 (1. Kyoto University, 2. Alaxala Networks Inc, 3. Kyushu Institute of Technology, 4. National Institute of Advanced Industrial Science and Technology )

Network, Internet, Security, Information System

医療機関では、電子カルテとその端末だけでなく、多くのコンピュータやタブレット、スマホ、医療機器やデバイスが接続されているだけでなく、単一医療機関にとどまらないクラウド上のサービス利用や遠隔医療といったネットワークの利用がなくてはならいものとなっている。一方、ネットワークで接続しているために脆弱性やマルウエア感染といったセキュリティの問題にも対処する必要があり、いろいろなところでのポリシーを規定し、VPNやVLANなどで分離した設計を行い必要がある。また仮想化が進む情報システムの物理-仮想の運用管理はコスト増も含め多くの問題がある。遠隔会議も普及してきたが都市部では十分なネットワーク環境が提供されるが、地方では整備が不十分な場合もある。また地震の被災地といったところでも、まずは情報共有や連絡手段としてのネットワークがないと物資搬入や医療支援も支障をきたす。このように場所でのネットワークの活用も課題がある。本セッションでは、社会インフラとしてなくてはならないネットワークの専門とする方々に集まっていただき、最新の技術動向を説明いただき、それらの技術を医療分野でどう活用するか、未来がどうなるかを考える。通信技術として、5Gの次の6G無線、光通信、衛星や宇宙などのNTN、インターネット技術として、IPv6やQuicといった新しいトランスポート層の技術、それらの上に標準化がすすんでいるMutterといったIoTデバイスを容易に接続する技術、セキュリティやAI活用などを考慮した新しいデジタルアーキテクチャを紹介する。またこのようなネットワーク技術を医療DXにどのように活用していけるか研究状況を紹介し、医療の未来について考える。