Japan Association for Medical Informatics

[3-E-5] マイナポータルのPHRとしての活用にむけたワークショップ

*Etsuji Okamoto Okamoto1,2, Masanobu Maeda3, Yutaka Ando4 (1. Japan Association of Personal Health Record, 2. University of Fukuchiyama, 3. Aichi Children's Health and Medical Center, 4. JCHO Saitama Medical Center)

personal health records (PHR), Myna portal, congenital cardiac anomalies, HL7FHIR

患者・受診者等個人が自身の医療情報を自ら収集・保存・活用するPHR(生涯健康記録)の普及は医療DXの重要な柱として位置づけられている。
 かつて、患者個人が自らの医療情報を入手すること自体困難だったが,2021年9月よりマイナポータルを介してレセプトの診療行為,医薬品や健診情報を入手できるようになり2023年1月からは処方箋情報をリアルタイムでやりとりする電子処方箋も導入・普及が進んでいる。さらに診療情報提供書等3文書ならびに傷病名等の電子カルテ6情報もマイナポータルで閲覧できるシステムが2025年度より予定されている。
しかしながらマイナポータルで閲覧できる情報は直近数年間分に限られ、生涯にわたって個人の医療情報を蓄積する仕組みにはなっていない。あくまで窓口(ポータル)として患者は自己の医療情報をスマホやPC等に蓄積し,受診時に持参して活用してもらう取組が必要となる。PHR協会は,ユーザー(患者側と医療機関側等)が自ら主体的にPHRを構築・活用することを目標に,マイナポータルをPHR構築に有効活用する普及啓発ととりくんできた。
本ワークショップは,ユーザー(患者等個人・医療機関・健診機関・薬局等)がマイナポータルから自身の健康情報を閲覧し,データをPHRとして活用する手法を説明・実演する。
eCheckup-Project構想:患者が自分の健康診断結果を管理してPHRとして利用する取り組みとして、(1)マイナポータルから自分の健康診断結果をダウンロードしFHIR化,(2)このFHIRリソースをFHIRサーバに保存,(3)必要に応じて、FHIRサーバからダウンロードするシステムの紹介。先天性心疾患を例にPHRが生涯にわたる健康管理と効果的な治療に活用する具体像の提示。さらに,レセプト情報を医薬品や診療行為マスターとリンクさせて,診療行為の価格や医薬品の薬価をユーザーが入手し,医療費節約につなげる方法も示す。