一般社団法人 日本医療情報学会

[3-E-5-01] マイナポータルから健診情報をダウンロードして、PHRとして活用するには

*安藤 裕1、岡本 悦司2、前田 正信3 (1. JCHO埼玉メディカルセンター、2. 福知山公立大学、3. あいち小児保健医療総合センター)

【1.目的】 マイナポータルでは、最近の診療情報を表示する事ができるが、一生涯の医療情報(PHR)を保管する機能はない。検診結果や処方情報などには、データ数の制限や保存期間の制限があり、直近の情報を確認することしかできない。これらの情報を保存して、PHRとして活用することが可能かFeasibilityを確認する。
【2.方法】 今回Feasibilityテストとして、以下を行う。(1)健診結果をマイナポータルからDL。(2)健診データを「健康診断結果報告書HL7 FHIR記述仕様準拠[日本医療情報学会]」に準拠したFHIRのフォーマットに変換。(3)生成したFHIRリソースをリポジトリ(FHIRサーバ)へ転送。(4)健診結果を表示・分析。
【3.結果】 (1)CSVファイルをDLし、エクセルファイルに変換。(2)エクセルファイルからFHIRリソースに変換すべきKeywordを抽出。(3)抽出したKeywordから基本リソース(patient, organization, coverage, encounter, observation リソース等)を作成。(4)基本リソースからBundleリソースを生成。(5)健診結果リソースをFHIRサーバへ保存。
【4.まとめ】 (1)作成したFHIRリソースをFHIR リポジトリ( HAPI FHIRサーバ)に転送して、保存することは可能であった。(2)しかし、マイナポータルから検診結果をDLし、FHIR化するは、非常に煩雑であり、サービス代行業者やマイナポータルから直接FHIRリソースを入手する事が望まれる。(3)種々の医療情報などをサーバに蓄積して、データを活用する方法(健康増進や疾患予防など)を開発する事がKeyとなる。