[3-F-2-04] 大規模言語モデルを活用したローカル環境における医療文書作成支援システムの開発
NLP, RAG, EHR
【目的】 大規模言語モデル(LLM)は、読解や文章生成などの自然言語処理で優れた能力を有しており、医療分野でも活躍が期待される。医療従事者は、週10時間以上を医療文章の作成等に費やしているとの報告もあり、効率的な作成・要約等を支援できれば、その負担削減ができる。また、LLMを用いてカルテ文章から必要な情報を抜き出して構造化すれば、データ解析が可能となり、医療業務の改善等に活用できる。 LLMはクラウド上のサービスとして提供されることが多いが、外部サービスの利用はデータ漏洩の恐れがあり、患者の個人情報など高度の個人情報を扱う医療分野では課題となっている。そこで、本研究ではローカル環境で動作可能な言語モデルの実行環境を構築するとともに、電子カルテと連携した文章生成システムや構造化データ作成システムの開発を行う。
【方法】 本システムはRAG(Retrieval Augmented Generation)をベースに開発を行う。RAG は、入力をもとにデータベースなどから回答に必要な情報の抽出を行い、それをもとに回答を生成するアーキテクチャである。まず、ユーザはインターフェースを通して、紹介状の作成依頼を行う。システムは依頼の文章を参考にして、データの分析を行い、電子カルテシステムより必要な情報の抽出を行う。その後、依頼の文章と抽出した情報をもとに紹介状を作成する。なお、出力の形式を表形式にすれば、構造化データ作成システムとなる。
【結果】 Meta社が公開しているLLMであるLlama 3の日本語能力を強化したLlama-3-ELYZA-JP をベースにシステムを構築した。現在、退院時サマリーを入力文書として各種テストを実施している。
【考察】 LLMを用いた文章作成・要約は医療業務の改善が期待できる。
【倫理的配慮】 本研究は、済生会熊本病院倫理審査委員会の承認を得ている。
【方法】 本システムはRAG(Retrieval Augmented Generation)をベースに開発を行う。RAG は、入力をもとにデータベースなどから回答に必要な情報の抽出を行い、それをもとに回答を生成するアーキテクチャである。まず、ユーザはインターフェースを通して、紹介状の作成依頼を行う。システムは依頼の文章を参考にして、データの分析を行い、電子カルテシステムより必要な情報の抽出を行う。その後、依頼の文章と抽出した情報をもとに紹介状を作成する。なお、出力の形式を表形式にすれば、構造化データ作成システムとなる。
【結果】 Meta社が公開しているLLMであるLlama 3の日本語能力を強化したLlama-3-ELYZA-JP をベースにシステムを構築した。現在、退院時サマリーを入力文書として各種テストを実施している。
【考察】 LLMを用いた文章作成・要約は医療業務の改善が期待できる。
【倫理的配慮】 本研究は、済生会熊本病院倫理審査委員会の承認を得ている。
