[3-G-5-05] 看護師の腰痛予防のための動作学習システム:バーチャルリアリティの活用
Low back pain, Virtual reality, Nurse, Body mechanics, Training
[目的]
患者の抱え上げや移動を行う看護師の業務では,腰への負荷が大きく腰痛予防対策が重要である.腰痛予防のためには,ボディメカニクスを意識した動作姿勢を習得することが重要だが,従来の学習方法では看護師が自分の姿勢を客観的に認識できないため,正しく習得できているかを確認することは難しい.
そこで本研究では,バーチャルリアリティ(VR)を活用し,看護師が自身の姿勢を客観的に認識し,腰部負荷が少ない姿勢を学習できる動作学習システムを開発する.本稿では,まず抱え上げ動作に着目しその姿勢を模倣する段階について報告する.
[方法]
開発したシステムでは,VR空間内において学習者の眼前に自身の姿勢を再現した学習者アバタと,動作のお手本を示す熟練者アバタの2体を表示する. 2体のアバタは,姿勢の差が分かりやすいように可視化している.システムの作動状況および学習効果を確認するために,学習者に対して熟練者アバタを通してお手本となる3種類の姿勢を提示し,その姿勢を模倣するまでの所要時間を記録した.これらについてシステムを使用する場合と使用しない場合で比較した.
[結果]
実験の結果,抱え上げ動作についてシステムが設計通りに作動していることを確認した.また,システムを使用する場合の方が姿勢の模倣にかかる時間が短くなった.これにより,本システムが姿勢の模倣を助け,習得時間の短縮を図る効果が示唆された.
[考察・結論]
本研究では,抱え上げ動作を対象に,学習者がVR空間内で自分の姿勢を客観的に認識できるシステムを開発した.本システムにより学習者は,2体のアバタの姿勢の差異を複数の方向から観察し,自身の姿勢を自ら改善できるようになった.今回の確認では研究者一例のアバタのみであったため,今後は,複数の対象者を募集し,実際の体型を考慮したアバタの反映とシステムの効果を検討する.
[倫理的配慮]
本研究の実験対象者は研究者自身である.
患者の抱え上げや移動を行う看護師の業務では,腰への負荷が大きく腰痛予防対策が重要である.腰痛予防のためには,ボディメカニクスを意識した動作姿勢を習得することが重要だが,従来の学習方法では看護師が自分の姿勢を客観的に認識できないため,正しく習得できているかを確認することは難しい.
そこで本研究では,バーチャルリアリティ(VR)を活用し,看護師が自身の姿勢を客観的に認識し,腰部負荷が少ない姿勢を学習できる動作学習システムを開発する.本稿では,まず抱え上げ動作に着目しその姿勢を模倣する段階について報告する.
[方法]
開発したシステムでは,VR空間内において学習者の眼前に自身の姿勢を再現した学習者アバタと,動作のお手本を示す熟練者アバタの2体を表示する. 2体のアバタは,姿勢の差が分かりやすいように可視化している.システムの作動状況および学習効果を確認するために,学習者に対して熟練者アバタを通してお手本となる3種類の姿勢を提示し,その姿勢を模倣するまでの所要時間を記録した.これらについてシステムを使用する場合と使用しない場合で比較した.
[結果]
実験の結果,抱え上げ動作についてシステムが設計通りに作動していることを確認した.また,システムを使用する場合の方が姿勢の模倣にかかる時間が短くなった.これにより,本システムが姿勢の模倣を助け,習得時間の短縮を図る効果が示唆された.
[考察・結論]
本研究では,抱え上げ動作を対象に,学習者がVR空間内で自分の姿勢を客観的に認識できるシステムを開発した.本システムにより学習者は,2体のアバタの姿勢の差異を複数の方向から観察し,自身の姿勢を自ら改善できるようになった.今回の確認では研究者一例のアバタのみであったため,今後は,複数の対象者を募集し,実際の体型を考慮したアバタの反映とシステムの効果を検討する.
[倫理的配慮]
本研究の実験対象者は研究者自身である.
