Japan Association for Medical Informatics

[3-H-5-01] 病院経営に必要なマネジメントスタッフ育成に必要な教育環境の構築

*Hidenobu Hitsuishi1 (1. Kawasaki University of Medical Welfare)

Hospital Management, Management Staff Training, Practical Educational Environment, Medical Accounting System

昨今、厚生労働省が掲げる医療DXにおいて、電子カルテの標準化、診療報酬DXや医療ビッグデータ分析等について取り組んでおり、医療機関において病院DXの推進が重要になってきている。一方、教育機関では病院で利用する IT システムを学生がそのまま利用することは難しく、川崎医療福祉大学医療福祉経営学科の授業では紙をベースとした旧来の学びの手法が残っていた。そこで、医療機関がデジタル化へシフトしている近年の潮流に乗り、紙や表計算ソフトをベースとしたレセプトデータ処理という従来の授業内容から脱却することに取り組んでいる。その一環として、日本病院会の医事会計システム「WebORCA」の導入およびWebORCAと連携可能なFileMaker製の病院向け電子カルテ・オーダリングシステム「ANNYYS_EVE」の採用を検討し、学内研究費を申請し、昨年度末に構築を行った。当学科では、病院で活躍できるマネジメントスタッフの育成を目的として、カリキュラムを構築している。その中で病院情報システム演習の講義の到達目標として・医事会計システムおよび電子カルテシステムの基本的操作ができる・病院情報システムにおける患者情報の流れを理解し、説明できる・GISおよび・ビジネスインテリジェンスシステムの基本的な操作ができる 等を掲げている。今回導入した医事会計システムと電子カルテシステムを用いた演習を通じて、病院経営に必要な経営資源であるヒト・モノ・カネ・情報の流れについて理解を深めてもらうことを目的としている。また、BIツールを用いた経営分析や地理情報システム(jSTAT MAP)を活用した顧客分析等の演習により、課題解決能力やプレゼンテーション力の向上を目的としている。 今回、病院経営に必要なマネジメントスタッフ育成に必要な教育環境の構築について大学教育の実状について紹介したい。