一般社団法人 日本医療情報学会

[3-H-5-02] 大学院における医療情報活用人材の育成

*石川 ベンジャミン光一1 (1. 国際医療福祉大学大学院)

Health Services Research, Data Science, Health Policy, Education

大学院における医療情報活用人材の育成 大学院における医療情報活用人材の育成については、文部科学省により実施された2014年度の課題解決型高度医療人材養成プログラムや2019年度からの医療データ人材育成拠点形成事業などを通じて大学院修士課程レベルの教育をターゲットにした取り組みが行われてきたほか、各大学独自の教育プログラムが提供されている。国際医療福祉大学においても2019年度から大学院医学研究科公衆衛生学専攻に医療福祉データサイエンス領域を設置するとともに、2024年度からは専門職学位課程の一環として大学院における医療情報活用人材の育成に向けた学習・研究の場を提供しており、主として社会人を対象とした修士課程プログラムを展開してきた。
学部における医療情報活用の教育が既存の知識・技能の修得を主たる目標とすることに対し、大学院では研究者としての創造性を発揮して新たな知識・手法を生み出す能力を涵養することを目指した教育を実践する必要がある。この目標を達成するには、学生の基礎的知識のレベルを底上げするとともに、実際のデータ分析を通じてデータから有益な知見を得て、それを社会に還元し課題解決につなげる一連の体験を提供することが望まれる。
本シンポジウムでは大学院における教育を展開する観点から、医療情報活用人材の育成に必要な知識・技能を概観すると共に、実世界におけるデータをその生成・収集過程から理解して研究を進めることの重要性について論じる。