Japan Association for Medical Informatics

[4-B-2] 医療DXを支える処方・注射オーダ標準用法規格とは
-日本医療情報学会 標準策定・維持管理部会 用法課題検討WG報告-

*Kazuyuki Ikeda1, Atsushi Takada2, Naoki Yoshida3, Eizen Kimura4, Takanori Yamashita2 (1. Nara Medical University Hospital, 2. Medical Information Center, Kyushu University Hospital, 3. Department of Pharmacy, Osaka University Hospital, 4. Medical School of Ehime University)

prescriptions, usage, standard

日本医療情報学会では、薬剤関連の標準化への一助として処方・注射オーダ標準用法規格を日本薬剤師会・日本病院薬剤師会が策定した標準用法用語集にもとづき策定している。この標準用法規格は2012年に初版が作成され改定が重ね2018年にはHS027処方・注射オーダ標準用法規格として厚生労働省標準規格に認められている。
 一方、薬剤に関する情報は、オンライン資格確認等システムや電子処方箋管理サービス、全国医療情報プラットフォームで交換されようとしている。特に従来紙であった処方箋は、電子処方箋として情報を連携する仕組みが構築され、全国に広がりつつある。処方箋では、医薬品とともにその使用方法である用法も重要な情報となる。電子処方箋で使用される用法については、厚生労働省より電子処方箋の用法マスタが公開されるなどの動きもある。この電子処方箋の用法マスタは、処方・注射オーダ標準用法規格を基本とするものの一部の用法に乖離や齟齬が発生しているとの指摘がある。
 このように社会が変化していく中で、本学会で策定している処方・注射オーダ標準用法規格や電子処方箋の用法マスタに関する課題を検討するため標準策定・維持管理部会内に用法課題検討WGを本年5月に立ち上げている。用法課題検討WGは、日本医療情報学会 標準策定・維持管理部会の部会員を中心に、日本薬剤師会、日本病院薬剤師会、臨中ネットSWG3(標準コード担当)、保健医療福祉情報システム⼯業会(JAHIS)により構成し、各課題を検討している。
 今回のワークショップでは、用法課題検討WGの参加メンバーより、処方・注射オーダ標準用法規格の概要を示すとともに、各団体から提示された用法に関する課題を示し、その上でWG内での検討の概要を提示し参加者と意見交換を行いたい。その上で本会としての対応を取りまとめたい。