[4-C-1-04] 琉球大学病院におけるデータ利活用と医療DX推進
わが国は年々人口が減少し、少子高齢化が進んでいる。これに伴い、医療・介護費の増大、労働人口の不足が現実のものとなっている。また、医療現場では人材不足により医療従事者の長時間労働、医師の働き方改革が大きな問題となっている。
一方で、これらの問題を改善するために、医療情報システムの高度化、医療のデジタル化、DXが進んでいる。しかし、デジタル化が現場の運用改善に結びつかないことも多いのが現状である。さらに、医療データの利活用に関しても、データベースの統合や多種類の医療機器や部門システムの連携が不十分である。DXはデジタル化とデータ活用により現場の様々な課題を解決し、運用を改善・変革するものであるが、医療におけるデジタル化にはまだまだ課題が多いと考える。琉球大学病院でも、これらの課題が山積しており、DX推進はこれからの状況である。
また、当院は2ヶ月後に移転するため、費用がかからず、新しいものを導入しない前提でDX推進活動を行ってきた。具体的には、2018年より診療情報管理センターの教官、システム管理室の技術職員により内製開発プロジェクトとしてすでに導入されていたBIツール、Excel(Power Query、Power Pivot)、DWHのテンプレート機能などを活用し、データの集計と業務ツールの開発を進めてきた。しかし、現場のニーズと運用の把握が困難で、効果は限定的であった。転機となったのは、2021年4月に医療情報担当の看護師長が配置されたことである。配置後は臨床現場の情報が開発者に伝わり、システムの導入と運用改善が飛躍的に進んだ。システム開発にもっとも重要なのは現場の理解とコミュニケーションであることを改めて認識した。
本講演では病院移転を念頭においた医療情報の活用と現場の運用改善に加え、移転後に予定されているRFIDなどの利用によるさらなる運用改善計画についても紹介したい。
一方で、これらの問題を改善するために、医療情報システムの高度化、医療のデジタル化、DXが進んでいる。しかし、デジタル化が現場の運用改善に結びつかないことも多いのが現状である。さらに、医療データの利活用に関しても、データベースの統合や多種類の医療機器や部門システムの連携が不十分である。DXはデジタル化とデータ活用により現場の様々な課題を解決し、運用を改善・変革するものであるが、医療におけるデジタル化にはまだまだ課題が多いと考える。琉球大学病院でも、これらの課題が山積しており、DX推進はこれからの状況である。
また、当院は2ヶ月後に移転するため、費用がかからず、新しいものを導入しない前提でDX推進活動を行ってきた。具体的には、2018年より診療情報管理センターの教官、システム管理室の技術職員により内製開発プロジェクトとしてすでに導入されていたBIツール、Excel(Power Query、Power Pivot)、DWHのテンプレート機能などを活用し、データの集計と業務ツールの開発を進めてきた。しかし、現場のニーズと運用の把握が困難で、効果は限定的であった。転機となったのは、2021年4月に医療情報担当の看護師長が配置されたことである。配置後は臨床現場の情報が開発者に伝わり、システムの導入と運用改善が飛躍的に進んだ。システム開発にもっとも重要なのは現場の理解とコミュニケーションであることを改めて認識した。
本講演では病院移転を念頭においた医療情報の活用と現場の運用改善に加え、移転後に予定されているRFIDなどの利用によるさらなる運用改善計画についても紹介したい。
