一般社団法人 日本医療情報学会

[4-C-4-02] Open mHealth(IEEE 1752)の日本語化に向けた取り組み

*山下 暁士1,2、山本 景一3、新井 富久子4、牧元 久樹5、岡田 博史6、森川 和彦7、下山 徹8、園生 智弘9、佐藤 寿彦10、高橋 翼11、澤田 砂織12 (1. ナゴヤガーデンクリニック、2. 名古屋大学医学部附属病院、3. 大阪歯科大学 医療イノベーション研究推進機構、4. シミックホールディングス株式会社、5. 自治医科大学 データサイエンスセンター、6. 京都府立医科大学大学院医学研究科、7. 東京都立小児総合医療センター、8. 株式会社ユーズテック、9. TXP Medical株式会社、10. 株式会社プレシジョン、11. 合同会社beyondS、12. 公益財団法人京都高度技術研究所)

Personal Health Records, PHR, Open mHealth, interoperability, mobile health

【目的】PHRデータの相互運用性を確保するため、その国際的な取り組みであるOpen mHealthについて調査し、日本語化に向けた取り組みを行ってきたので報告する。
【方法】PHR普及推進協議会はPHRデータの流通促進のための作業班(以下、作業班1)を設置した。作業班1の業務の1つとして、Open mHealthの調査と日本語化に向けた取り組みを主に勉強会という形で実施した。また、関連事業でも調査を行ったのでその成果も取り上げる。
【結果】Open mHealthは2011年に発足した団体であり、モバイルヘルスアプリケーションのデータフォーマット、データセマンティクス、API、プライバシーとセキュリティの標準化を主に実施している。現在、データフォーマットの標準化が先行して進んでおり、IEEEで標準規格IEEE 1752として作業が進んでいる。メタデータ、睡眠、身体活動性のデータフォーマット規格がIEEE1752.1として公開されている。現在、循環器系や呼吸器系のデータフォーマットがIEEE P1752.2として策定作業中である。データフォーマットはすべてJSON Schemaで記述されており、標準となったものはIEEEのリポジトリに、そうではないものはOpen mHealthのレポジトリに保存されている。我々はこれまでに6回の勉強会を開いて、メタデータ、身体活動性、血圧、心拍数、身長、体重、BMI、体温、酸素飽和度のデータフォーマットを日本語化した。日本語化に際してはExcelでフォーマットを作成し、なるべくわかりやすい形での記述ができるよう工夫した。
【結語】Open mHealthの調査と日本語化に向けた取り組みを概説した。今後も取り組みを継続し、日本のPHRデータの相互運用性の向上に寄与していく所存である。