[4-D-1-04] 診療記録の標準化.その実際と方向性 ~真に有効な情報共有のために~
薬剤師の立場から
コロナ禍を経て社会のデジタル化が急速に進んでいる。医療においても様々な施策により医療DXが進められている。特に全国医療情報プラットフォームでは、医療ばかりでなく介護や行政の情報とも連携を行う基盤整備をもとに、電子処方箋やアレルギー等の医療情報や医療文書の情報交換が計画されている。
一方、医療の一角を担う薬剤師の業務は主に医薬品としての物を取り扱う「対物業務」と患者への服薬指導などを行う「対人業務」に大別される。「対物業務」では、薬物治療を行うための処方箋にもとづき薬剤師が調剤を行っており、この業務の中では処方箋に関する情報とともに薬剤師が調剤した結果である調剤情報が記録される。また、「対物業務」では医薬品の使用において、患者からの聞き取りや医薬品に関連する注意事項など服薬指導に関する情報が記録される。従来「対物業務」に関する情報は、処方箋(院外処方箋)として医療機関から薬局に紙の状態で伝達されており、「対人業務」に関する情報は各施設内での電子化に限られ施設を超えての連携は広く実施されているとは言い難い。
医療DX推進の中で、電子処方箋では「対物業務」に関する情報が電子化されようとしている。しかし、従来から薬剤師の関わる情報は、電子化されているものの各施設で個別に運用されているため、全体として標準化が進んでいないのが現状である。
今後、薬剤領域の電子化を進めるためには、各施設の標準化への取り組みが必要である。さらに、電子を基本とした記載の在り方として、処方箋の記載や薬剤に関する記録の在り方を検討する必要があると考える。
一方、医療の一角を担う薬剤師の業務は主に医薬品としての物を取り扱う「対物業務」と患者への服薬指導などを行う「対人業務」に大別される。「対物業務」では、薬物治療を行うための処方箋にもとづき薬剤師が調剤を行っており、この業務の中では処方箋に関する情報とともに薬剤師が調剤した結果である調剤情報が記録される。また、「対物業務」では医薬品の使用において、患者からの聞き取りや医薬品に関連する注意事項など服薬指導に関する情報が記録される。従来「対物業務」に関する情報は、処方箋(院外処方箋)として医療機関から薬局に紙の状態で伝達されており、「対人業務」に関する情報は各施設内での電子化に限られ施設を超えての連携は広く実施されているとは言い難い。
医療DX推進の中で、電子処方箋では「対物業務」に関する情報が電子化されようとしている。しかし、従来から薬剤師の関わる情報は、電子化されているものの各施設で個別に運用されているため、全体として標準化が進んでいないのが現状である。
今後、薬剤領域の電子化を進めるためには、各施設の標準化への取り組みが必要である。さらに、電子を基本とした記載の在り方として、処方箋の記載や薬剤に関する記録の在り方を検討する必要があると考える。
