[4-D-3-03] リモートモニタリングの現状と今後
Clinical Research, Remote Monitoring, Electronic Medical Records
モニタリングは治験の適切な運用を行うために重要な業務である。近年ますます厳格になっている組み入れ・除外基準の確認に於いて、モニターによるチェックを含む運用体制は、被検者の適格性を短期間のうちに正確に評価する上で、欠くべからざるものである。適格性の評価のためには、カルテの詳細を確認する必要があり、モニターは必要に応じて、医療機関に情報提供を依頼するか、実際にカルテを確認する形で、モニタリングを行う。
しかし近年、Cutting edge的な治験薬を必要としている、または扱いに長けている医療機関の多くは電子カルテを導入しており、モニターが実際に医療機関を訪問して直接的に閲覧する以外に、電子的な手法を用いて、遠隔に於いてモニタリングを行う手段はいくつも存在する。信頼性確保のための症例報告書(CRF)と原資料の突合による確認(SDV: Source Data Verification)にも、遠隔で行うリモートSDVとして種々の手法が提案されている。
香川大学医学部附属病院では、コロナ禍で県境を越えた移動規制がなされていた時期の前から、香川県の地域医療ネットワーク(K-MIX R)を用いたリモートSDVを実施していた。そこにはいくつかの制限事項がある中でも、コロナ禍では、治験業務の迅速な遂行のため、複数の治験依頼者がこれを利用したが、規制が解かれると実施数は激減した。
「国立大学病院臨床研究推進会議 臨床研究 DX 推進タスクフォース」と「日本製薬工業協会医薬品評価委員会」は治験の効率的推進という観点から合同で「リモートSDV」「eConsent」「分散型臨床試験」の概念について議論を重ね、その普及、活性化を図ろうとしている。本発表では、その議論の過程を含め、リモートモニタリングの現状と今後について述べようと考える。
しかし近年、Cutting edge的な治験薬を必要としている、または扱いに長けている医療機関の多くは電子カルテを導入しており、モニターが実際に医療機関を訪問して直接的に閲覧する以外に、電子的な手法を用いて、遠隔に於いてモニタリングを行う手段はいくつも存在する。信頼性確保のための症例報告書(CRF)と原資料の突合による確認(SDV: Source Data Verification)にも、遠隔で行うリモートSDVとして種々の手法が提案されている。
香川大学医学部附属病院では、コロナ禍で県境を越えた移動規制がなされていた時期の前から、香川県の地域医療ネットワーク(K-MIX R)を用いたリモートSDVを実施していた。そこにはいくつかの制限事項がある中でも、コロナ禍では、治験業務の迅速な遂行のため、複数の治験依頼者がこれを利用したが、規制が解かれると実施数は激減した。
「国立大学病院臨床研究推進会議 臨床研究 DX 推進タスクフォース」と「日本製薬工業協会医薬品評価委員会」は治験の効率的推進という観点から合同で「リモートSDV」「eConsent」「分散型臨床試験」の概念について議論を重ね、その普及、活性化を図ろうとしている。本発表では、その議論の過程を含め、リモートモニタリングの現状と今後について述べようと考える。
