[4-E-1-02] 電子カルテ環境への生成AI適用の初期評価
Generative AI, Healthcare Innovation, Clinical Decision Support
【目的】当院は病床数214床、約500人の職員が働く脳神経運動器の専門病院である。マンパワー不足が続く労働環境の改善を目的に、閉域環境にある電子カルテ環境への生成AI適用について検証を開始したので、初期段階での評価について報告する。
【方法】電子カルテ環境で運用中のクラウドサービスのプラットフォーム上に追加された生成AIサービスを利用。通信経路の暗号化、生成AIの学習機能OFFなど安全性には配慮している。個人情報を含まないサンプルデータを用意し、利用シーンごとの導入効果を検証した。
【結果】
①音声認識:録音した会議の音声データから議事録を作成。30分程度の音声データから議事録を作成するのにトータル4分程度で完結した。議事録の文字数は所要時間に影響しなかった。
②画像認識:電子カルテの検査結果画面を読み込ませて所見作成、患者プロファイル画面を読み込ませてアレルギー情報の抽出など、どれも数秒で完結した。
③文書作成:電子カルテの医師記載からの紹介状作成、看護記録からの看護サマリ作成など、どれも2分以内で完結した。
【考察・結論】実データを模したサンプルデータを使用した簡単な検証ではあったが、最終的な確認と微修正が必要な場合があるものの、通常の業務プロセスと比較して数分の1程度の時間で結果を得ることができた。初期段階での評価は非常に良好であった。プロンプトと素材データ次第で結果はさらに洗練されることが期待される。生成AIへの患者情報の利用については個人情報などの課題があるが、今後予測される生産年齢人口減少という未来と生成AIがもたらす効果を考えると、電子カルテ関連業務など医療機関での生成AIの利活用は必然となってくると考える。引き続き、電子カルテ環境への生成AI適用の本格的な検証を進めていきたい。
【倫理的配慮】本研究は、倫理審査を要しない研究として実施され、参加者のプライバシーや権利に対する配慮を十分に行っている。
【方法】電子カルテ環境で運用中のクラウドサービスのプラットフォーム上に追加された生成AIサービスを利用。通信経路の暗号化、生成AIの学習機能OFFなど安全性には配慮している。個人情報を含まないサンプルデータを用意し、利用シーンごとの導入効果を検証した。
【結果】
①音声認識:録音した会議の音声データから議事録を作成。30分程度の音声データから議事録を作成するのにトータル4分程度で完結した。議事録の文字数は所要時間に影響しなかった。
②画像認識:電子カルテの検査結果画面を読み込ませて所見作成、患者プロファイル画面を読み込ませてアレルギー情報の抽出など、どれも数秒で完結した。
③文書作成:電子カルテの医師記載からの紹介状作成、看護記録からの看護サマリ作成など、どれも2分以内で完結した。
【考察・結論】実データを模したサンプルデータを使用した簡単な検証ではあったが、最終的な確認と微修正が必要な場合があるものの、通常の業務プロセスと比較して数分の1程度の時間で結果を得ることができた。初期段階での評価は非常に良好であった。プロンプトと素材データ次第で結果はさらに洗練されることが期待される。生成AIへの患者情報の利用については個人情報などの課題があるが、今後予測される生産年齢人口減少という未来と生成AIがもたらす効果を考えると、電子カルテ関連業務など医療機関での生成AIの利活用は必然となってくると考える。引き続き、電子カルテ環境への生成AI適用の本格的な検証を進めていきたい。
【倫理的配慮】本研究は、倫理審査を要しない研究として実施され、参加者のプライバシーや権利に対する配慮を十分に行っている。
