[4-G-2-04] 保健師教育課程の教科書の記述にみる家庭訪問の記録に関する教授の特徴と課題
Public Health Nurse, Education, Home Visits, Records
【目的】家庭訪問は、保健師が対象者の生活の場に出向いて援助するアウトリーチ活動で、その活動のプロセスを記録する家庭訪問記録は、活動の振り返りや多職種との情報共有など、対象者により質の高い実践を行うために重要なツールである。また、国は切れ目のない支援のために、乳幼児健診結果等の母子保健情報のデジタル化が推進され、国はモデル事業を行っている。そこで、家庭訪問記録について、保健師教育での教授の特徴と今後の課題を明らかにする。
【方法】2024年6月現在、発行・販売されている保健師教育課程用の教科書を対象とし、家庭訪問が記述されている箇所から、家庭訪問の記録(以下、訪問記録と示す)に関する記述を文脈ごと抜き出し、マトリックス表を作成し、内容の類似性からカテゴリー化した。
【結果】5社5冊の教科書に訪問記録に関する記述があり、公衆衛生看護技術や公衆衛生看護における支援方法などの章に記述されていた。記述は90件あり、1冊の教科書の記述では30件が最も多く、最少は7件であった。90件のうち、客観的情報やアセスメントを記載するなど、訪問記録の内容に関する記述が28件と最も多く、5冊全ての教科書に記述があった。次いで訪問記録の書き方24件で4冊、訪問記録の目的15件で4冊、訪問記録の意義12件で4冊に記述があった。また、訪問記録のデジタル化についての記述は1件であった。
【考察】記述量に多寡はあるものの、訪問記録の内容や訪問記録の書き方など、訪問記録として「何を」「どのように」書くのかに関する記述が多くあったが、これは学士課程等の初学者向け教科書の特徴と言える。また、今回対象とした教科書には1件の記述であったが、デジタル化推進にあわせて訪問記録のデジタル化の検討が必要で、個人情報保護の観点とともに教育が求められる。
【倫理的配慮】記述内容は、著者の意図を損なわないように留意して分類・整理した。
【方法】2024年6月現在、発行・販売されている保健師教育課程用の教科書を対象とし、家庭訪問が記述されている箇所から、家庭訪問の記録(以下、訪問記録と示す)に関する記述を文脈ごと抜き出し、マトリックス表を作成し、内容の類似性からカテゴリー化した。
【結果】5社5冊の教科書に訪問記録に関する記述があり、公衆衛生看護技術や公衆衛生看護における支援方法などの章に記述されていた。記述は90件あり、1冊の教科書の記述では30件が最も多く、最少は7件であった。90件のうち、客観的情報やアセスメントを記載するなど、訪問記録の内容に関する記述が28件と最も多く、5冊全ての教科書に記述があった。次いで訪問記録の書き方24件で4冊、訪問記録の目的15件で4冊、訪問記録の意義12件で4冊に記述があった。また、訪問記録のデジタル化についての記述は1件であった。
【考察】記述量に多寡はあるものの、訪問記録の内容や訪問記録の書き方など、訪問記録として「何を」「どのように」書くのかに関する記述が多くあったが、これは学士課程等の初学者向け教科書の特徴と言える。また、今回対象とした教科書には1件の記述であったが、デジタル化推進にあわせて訪問記録のデジタル化の検討が必要で、個人情報保護の観点とともに教育が求められる。
【倫理的配慮】記述内容は、著者の意図を損なわないように留意して分類・整理した。
