Japan Association for Medical Informatics

[4-J-3-06] 検体検査領域における標準バーコードを利用した物品管理の現状と問題点

*Kazuki Matsui1, Takahiro Yajima1, Hironori Ooshima1, Shinobu Goto1 (1. 独立行政法人国立病院機構東尾張病院)

GS1, GTIN, JAN, Clinical laboratory, Traceability for quality assurance

【目的】近年GTINを利用した物流標準化が進んでいる。発注や在庫管理、トレーサビリティの確保利用など様々な利用促進構築が為されてきた。今回、様々なコード体系を考慮するシステム構築に向けた検討において得られた若干の知見を報告する。
【方法】所属する病院検査室内で取り扱っているIVD(体外診断用医薬品)、研究用試薬、医療材料、分析装置消耗品、一般消耗品などに付属するGTIN情報を回収し、管理用情報テーブルを構築した。GTIN情報は商品コード2種(JAN,GS1)より取得し、評価した。IVDのうち検査用自動分析装置搭載試薬で個包装に付属する日本分析機器工業会「医用自動分析装置用試薬容器バーコード」もGTINとは異なるが参考評価対象とした。
【結果】IVDにおいてJAN,GS1が併用されているがGTINが一致しない例があった。IVD以外の試薬等では使用期限や製造番号が存在するがGS1表記がない製品もあった。医療材料等ではGTIN14が浸透しており、AIによる包装単位区別も確認できた。IVDではGTIN13でのGS1対応が多く包装単位での区別ができず、個体認識に及ばなかった。
【考察・結論】物品管理システムの管理用情報テーブルとしてAIおよびチェックデジットを除く形式でGTINを格納することが最も網羅性が高いことが示唆された。包装やなど様々な商品区分がある中で「検体検査領域における標準バーコードを利用した物品管理」としてはまだまだ課題が残る。その他詳報をお伝えしたい。