Japan Association for Medical Informatics

[LS16] ICT活用で実現するスマートな働き方改革 ~業務時間の削減、職員の負担軽減、患者ケア向上のための取り組み~

*小林 美亜1 (1. 山梨大学医学部附属病院 病院経営管理部 医療情報部)

 本院では、医療従事者や事務職員が直面している帳票や文書の作成・管理に関わる作業の負担軽減を目的に、ICT を活用した働き方改革を進めている。具体的には、帳票類の多さや項目の重複、記録にかかる時間が業務負担を招いていることに着目し、富士フイルムメディカル社Yahgee 文書管理システムを活用することで、項目の自動転記や標準化された形式で効率的に入力できるテンプレートの統合などを行い、また必要な情報を検索条件に基づいて抽出し、二次利用できる仕組みを構築した。また、リアルタイムでの職員間のデータ共有や部門間連携により、複数の帳票にまたがる情報の一貫性を確保し、重複作業の解消も図った。加えて、帳票類の提出期限や重要な項目の入力が抜け落ちないようリマインダー機能やシステムが自動的に通知を出して未記入の項目を知らせることのできる機能を整備した。このシステムの実装により、業務時間が削減し、職員の負担軽減と働き方改革の推進に大きく寄与した。特に、看護師においては、より質の高いケアに専念できる環境が整備され、患者ケアの向上にもつながることが期待されている。この取り組みについて紹介したい。