一般社団法人 日本医療情報学会

[MS3-02] リアルワールドデータ用いた病院DXの効果

*山本 康仁1 (1. 都立広尾病院 院長補佐)

 病院内で発生する情報を網羅的かつリアルタイムで収集、解析したら何が実現できるのか、Rapid Response system(RRS) を例に説明します。入院患者の急変を早期に察知するHiPER UMBREL’A(Unified Monitoring for Better Response and Emergency Life-Saving Assistance)は看護師の行動変容をもたらし、急変コールが半減、予期しない院内心肺停止が5分の1に減少しました。UMBREL’Aは機械学習や自然文解析を用い、病棟セントラルモニターをたゆまず監視、患者の状態を予測、各職員の位置情報や業務解析から、適切な職員に直接意味あるメッセージをプッシュで送ります。最終的には専門認定看護師と忖度なく連携できるように、コミュニケーションを改善しました。DXが職員全体の能力向上に寄与した結果と、それを実現したUMBREL’A の動作原理をご紹介します。