一般社団法人 日本医療情報学会

[SS1-02] 大学附属病院における診療情報の解析による医療安全向上の取り組み

*守下 昌輝1 (1. 九州歯科大学附属病院 病院長補佐、診療情報管理室・室長、病院教授)

 九州歯科大学附属病院では日々膨大データが生成される中、目的に合わせてどのようにデータを活用すべきか常に奮闘しています。必要なデータの収集、加工、データセットの作成、分析の一連の流れを迅速化、効率化するためにQlik Sense を活用しています。本講演では歯科治療における患者の安全性向上に焦点をあて、データを活用した事例をご紹介します。
 本院では355人の歯科医師を対象に32ヶ月間にわたり、患者安全性を向上させるために4段階の促進策を実施しましたが、医療安全に関する管理料の算定回数を収集・モニタリングして、院内で適切なプロモーションを行ったことで、歯科治療における患者の医療安全管理の環境が改善され、医療安全に関する管理料の算定回数も増加しました。さらに歯科医師と医師間の診療情報提供書での情報交換や患者の基礎疾患のスクリーニングによっても医療安全に寄与できたことをお話しします。