Japan Association for Medical Informatics

[SS2-01] 医療DX時代の医療機関における安心・安全な電波利用を考える

*山下 芳範1 (1. 福井大学 医学部附属病院 医療情報部 副部長/准教授)

 医療DX をすすめるにあたっては、院内のネットワーク環境の整備が重要なポイントとなる。
 電子カルテ等の医療情報システムの利用だけでなく、スマート医療機器などの医療機器のネットワーク利用への考慮が必要となる。
 特に無線系の利用が急速に広がる中では、総務省から「医療機関において安心・安全に電波を利用するための手引き」が出されているように、きれいな無線環境による安定的な運用が求められる。
 PHS の縮小にともなう院内通話についても、院内の新たな無線系の考慮が必要である。
 福井大学では、データ通信のWi-Fi のみならず、スマート医療機器の活用や通話用利用やIoTの活用としてWi-Fi 以外の無線通信の利用も行ってきた。
 今後の医療DX に向けての課題として、特に医療機関での電波環境への配慮点や、多種の通信の混在への対応などの考慮が必要となることから、これまでの運用や試行の経験から、医療機関での無線利用や環境構築について解説する。