特定非営利活動法人 日本分子生物学会

18:15 〜 19:45

[1F3] モノ+コト:バイオリソースとデータが拓く今後の生命科学研究

最近の次世代シーケンサー(NGS)をはじめとする技術の進歩により、さまざまな生物種や疾患のような態様の対象物について、ゲノム解読や遺伝子発現といった研究がより幅広く、日々、行えるようになった。こうした我々の地道な研究活動により得られたデータや実験サンプルも、次の研究にリスペクトされながら使われるべき立派な成果である。これらは公共データベースやバイオリソースとして蓄積され、また利用されてきた。最近では幹細胞バンクが構築されiPS細胞の利用も推進されている。分子生物学会ではこうしたデータベースやバイオリソースのブースによる企画展示も毎年 行われているが、研究者が「データ」と「リソース」を融合させてともに活用することで今後の分子生物学研究をさらに加速していくのではと考え、このフォーラムを企画した。今回は、データ、バイオリソース、標本(博物館資料)、細胞バンクの各立場から「モノ+コト」を見つめ直すとともに、バイオリソースの表現型情報とデータベース中の遺伝子情報を融合させた実際の研究(museomics)を紹介することで改めてこれらの価値を掘り起こし、今後の研究につなげる機会としたい。

18:15~18:20 趣旨説明
18:20〜18:35 公共データベースにみる遺伝子情報とバイオリソースの情報
仲里 猛留(ライフサイエンス統合データベースセンター)
18:35〜18:50 ツメガエル属の生体機能に関する情報に基づく生物医学研究の展開
柏木 昭彦(広島大学)
18:50〜19:05 博物館資料と分布情報・遺伝子情報がつなぐ、バイオリソースの探索・保全・活用
細矢 剛(国立科学博物館)
19:05〜19:20 生物資源の利用を活性化する場としてのデータベースとそれを支える国際標準化の動向
増井 徹(慶應大学)
19:20〜19:35 活用事例:生物多様性情報から進化のダイナミクスをあぶりだす
鈴木 誉保(農業・食品産業技術総合研究機構)
19:35〜19:45 総合討論