函館大会(第51回石油・石油化学討論会)

セッション情報

ペトロリオミクス

[1E09-14] ペトロリオミクス(1)

2021年11月11日(木) 13:00 〜 14:30 E会場 (函館アリーナ スタジオA)

座長:渡部 光徳(日揮触媒化成(株))

13:00 〜 13:15

○甘蔗 寂樹1、加藤 匠馬1、辻 浩二2 (1. 東京大学、2. 石油エネルギー技術センター)

FT-ICR-MSによる重油直接脱硫装置(RDS)の原料/生成油情報の詳細組成データを統合して分類し、コア構造がARDS内で起こっている主な反応に与える影響を簡易に分析できるシステムを設計した。ARDS内で起こる反応としては、脱硫、脱窒素、水添の各反応のみを想定し、原料/生成油情報として、4つの原油種および異なる二つの反応器温度を用いて各反応の反応性を分析した。その結果、特に、脱硫反応においては、コア構造により反応性が大きく異なることが確認できた。

13:15 〜 13:30

○可児 正也1、佐藤 浩一1、中川 真奈巳1、松下 康一1、岩間 真理絵1、岸田 遼1、中岡 哉徳1 (1. ENEOS株式会社)

従来C重油として使用されていた減圧残渣(VR)留分を、溶剤脱れき(SDA) 装置にて抽出して得られる脱れき油(DAO)を重油脱硫(RDS)装置で処理することにより、重油接触分解(RFCC)装置の原料に用いるアップグレーディング技術開発を行っている。新たに導入した高効率反応評価(HTE)装置を用いて抽出率の異なるDAOの反応性評価を行い、原料性状に応じたRDS触媒システムについて検討した結果を報告する。

13:30 〜 13:45

○松下 康一1、東 正浩1、可児 正也1、岸田 遼1、中岡 哉徳1 (1. ENEOS株式会社)

従来C重油として使用されていた減圧残渣(VR)留分を、溶剤脱れき (SDA) 装置にて抽出して得られる脱れき油(DAO)を重油脱硫装置(RDS)で処理することにより、接触分解装置(RFCC)の原料に用いるアップグレーディング技術開発を行っている。 これまでの検討からDAO処理に特化したRDS触媒システムを構築し、実機RDS装置における1年間の商業運転による、RFCC装置でのパフォーマンス向上について報告する。

13:45 〜 14:00

○田中 隆三1、平松 義文1、坂倉 圭1、三浦 裕紀1、原田 真吾1 (1. 出光興産株式会社)

RDS/RFCC両装置を一体のものとして全体最適処理するための技術を開発した。RDSガード触媒層の安定運転を実現するため、新たに開発したCFDモデルを用いて触媒グレーディングを検討した。分解性に優れたDSAR製造と触媒活性の安定化を両立できる組成制御型RDS触媒システムを構築した。原料油分子情報も活用して、RFCC触媒の最適化を図った。実装置で検証運転を行い、開発技術の優位性を確認した。

14:00 〜 14:15

○松本 幸太郎1、佐瀬 潔1、加藤 洋1 (1. 一般財団法人 石油エネルギー技術センター 石油基盤技術研究所 ペトロリオミクス技術研究室)

RFCC得率予測モデルは反応モデルと物性推算モデルから構成される。昨年は、原料影響を反映した反応モデルの改良版について報告した。今回は、反応条件等が異なる場合にも対応出来るようペトロリオミクス技術を用いて反応モデルを見直し、RFCCの反応機構の解明を行ったので、その結果について報告する。また、反応モデルからRFCCにおける高付加価値留分の得率向上を実現するために望ましいRFCC原料油組成を考察したので、その結果についても併せて報告する。

14:15 〜 14:30

○嶋田 五百里1、長田 光正1、福長 博1、古山 通久1 (1. 信州大学)

多環芳香族の接触分解反応を対象に、機械学習を利用した生成物組成予測モデルの構築に取り組んだ。原料組成と反応条件を記述子に用い、転化率や生成物組成を予測した。一般に機械学習において線形回帰モデルは非線形モデルに比べ解釈可能性は高いが予測精度に劣る。しかし物理化学的な根拠に基づいた特徴量エンジニアリングに取り組んだ結果、線形回帰モデルの予測精度が大きく向上し、解釈可能性と予測精度の高いモデル構築の可能性が示された。
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