函館大会(第51回石油・石油化学討論会)

セッション情報

ペトロリオミクス

[1E15-19] ペトロリオミクス(2)

2021年11月11日(木) 14:45 〜 16:00 E会場 (函館アリーナ スタジオA)

座長:中岡 哉徳(ENEOS(株))

14:45 〜 15:00

○橋本 益美1、辻 浩二1、加藤 洋1 (1. 一般財団法人 石油エネルギー技術センター 石油基盤技術研究所 ペトロリオミクス技術研究室)

昨年は、JPECが開発した多成分系凝集モデル(MCAM)により、重質原油と軽質原油を混合した時のスラッジ析出挙動を予測出来ることを報告したが、今回は混合原油のアスファルテン溶解性やハンセン溶解度パラメータを用いることにより、原油の組合せが異なることによるスラッジ析出挙動やMCAMの閾値が異なる理由を解明したので、その結果について報告する。

15:00 〜 15:15

○森本 正人1、佐藤 信也1、麓 恵理1、森田 剛2、関根 良輔3、原野 幸治3、中村 栄一3、山本 秀樹4、熊谷 治夫5、田中 隆三6,7、鈴木 昭雄7 (1. 国立研究開発法人 産業技術総合研究所、2. 千葉大学、3. 東京大学、4. 関西大学、5. 北海道大学、6. 出光興産株式会社、7. 石油エネルギー技術センター)

重質油中のアスファルテンを酸性アルミナを用いてカラム分画し、各分画を超高分解能質量分析(FT-ICR MS)することで、アスファルテンに含まれる個々の分子を同定した。さらに同定された代表分子を用いて分子シミュレーションを実施することにより、実測に基づく凝集度、X線散乱挙動、凝集体サイズを良く表現するアスファルテン分子凝集体モデルを作成することに成功した。

15:15 〜 15:30

○麓 恵里1、柿沼 敏弘1、佐藤 信也1、森本 正人1、鷹觜 利公1 (1. 産業技術総合研究所)

石油精製装置熱交換器の付着物汚れは、熱効率の低下や装置トラブルを引き起こす要因となっている。本研究では、原油熱交換器の付着物の化学構造を明らかにするため、これらの付着物をマルテン、アスファルテン、トルエン不溶分に溶剤分画し、詳細分析を実施した。トルエン不溶分には有機物と硫化鉄を主成分とする無機物が含まれていた。アスファルテンは中東系原油のアスファルテンと類似の性状を示した。

15:30 〜 15:45

○片野 恵太1、鈴木 昭雄1、加藤 洋1 (1. 一般財団法人石油エネルギー技術センター)

FT-ICR MS測定結果から計算される蒸留性状精度を改善するため、FT-ICR MSの定量性改善について検討を行った。その結果、FT-ICR MSの強度分布は分子量により大きく異なっていたことから、測定範囲を低分子量側と高分子量側に分割し、感度補正する方法を新たに開発した。本方法を用いて常圧残油の蒸留性状を求めた結果、適用前と比べて最大80℃改善したことから、本方法の有用性が確認された。

15:45 〜 16:00

○関野 紗矢香1、中島 一樹1、菅沼 学史1、辻 悦司1、片田 直伸1 (1. 鳥取大学工学部附属グリーン・サスティナブル・ケミストリー研究センター)

ナフタレンからテトラリンを合成した後に開環してベンゼン誘導体へ変換できれば石油の有効利用率が向上する.本研究では,高圧水素中でのテトラリン転換反応に対してMoを*BEAゼオライト上に10 wt%担持した触媒の高いベンゼン誘導体収率を見出した.Moを*BEAゼオライトに担持させることで,Brønsted酸点上でテトラリンからカルベニウムカチオンが生成し,近傍のMo上で水素分子を解離してヒドリドが供与されるので,目的反応の速度が増大したと考えられる.
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