2024年度組織学会年次大会

基調講演のご案内

大会1日目(13:00-14:20)会場:BIGホール100(80分)


「ウェルビーイングと組織マネジメント」
 

 講演者 
矢野和男氏
(株式会社ハピネスプラネット代表取締役CEO、株式会社日立製作所フェロー、東京工業大学連携教授)
司会:横山恵子(関西大学)
 講演内容 
 未来はますます予測不能になっています。この中で、既存の前提を常に柔軟に見直す前向きな人と組織を創れるかが、企業の盛衰に関わります。企業の成長モデルも変わります。あらゆる企業が、利益を幸せにつなげ、幸せを利益につなげる新たなスパイラルで成長する「ウェルビーイング企業」への変革が求められるのです。
 私は、1000万日を越えるデータをもとに、幸せで生産的な企業の研究に取り組んできましたが、その研究成果が実組織で大きな効果を発揮するようになりました。この新時代の人とマネジメント、さらにはデータの活用の姿をお話します。

 
 講演者のご紹介 

 
矢野和男 
株式会社ハピネスプラネット代表取締役CEO
株式会社日立製作所フェロー
東京工業大学連携教授

 講演者プロフィール 
 1959年山形県酒田市生まれ。1984年早稲田大学物理修士卒。日立製作所入社。91年から92年まで、アリゾナ州立大にてナノデバイスに関する共同研究に従事。1993年単一電子メモリの室温動作に世界で初めて成功し、ナノデバイスの室温動作に道を拓く。
 2004年から先行して実社会のデータ解析で先行。論文被引用件数は4500件、特許出願350件を越える。「ハーバードビジネスレビュー」誌に、開発したウエアラブルセンサが「歴史に残るウエアラブルデバイス」として紹介される。開発した多目的AI「H」は、物流、金融、流通、鉄道などの幅広い分野に適用され、産業分野へのAI活用を牽引した。のべ1000万日を超えるデータを使った企業業績向上の研究と心理学や人工知能からナノテクまでの専門性の広さと深さで知られる。2014年に上梓した著書『データの見えざる手:ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会』が、BookVinegar社の2014年ビジネス書ベスト10に選ばれる。
 大量のデータから幸福力を定量化する技術の開発を行い、この事業化のために2020年に株式会社ハピネスプラネットを設立し、代表取締役CEOに就任。
 博士(工学)。IEEE Fellow。電子情報通信学会、応用物理学会、日本物理学会、人工知能学会会員。日立返仁会 副会長。
 東京工業大学情報理工学院特定教授、株式会社BeBit社外取締役、株式会社Lifullエグゼクティブフェロー、公益財団法人Wellbeing for Planet Earth 理事、一般社団法人スマートシティ・インスティテュート エグゼクティブアドバイザー。
 1994 IEEE Paul Rappaport Award、1996 IEEE Lewis Winner Award、1998 IEEEJack Raper Award、2007 Mind, Brain, and Education Erice Prize、2012年Social Informatics国際学会最優秀論文など国際的な賞を受賞し、「人間中心のIoT技術の開発と実用化に関するリーダーシップ」に対し、世界最大の学会IEEEより2020 IEEE Frederik Phillips Awardを受賞。