The 58th meeting of the Japanese association of educational psychology

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ポスター発表 PG(01-64)

ポスター発表 PG(01-64)

Mon. Oct 10, 2016 10:00 AM - 12:00 PM 展示場 (1階展示場)

[PG63] 子どもを「叱ること」への日中間の意識調査

日中の養育者へのアンケート調査比較を通して

林海濱 (芦屋大学)

Keywords:叱るタイミング, 叱り方

目   的
 現代の養育において,子どもを叱ることは否定的に捉えられているが,筆者は幼児の社会的発達には「叱ること」は不可欠なものであると考える。本研究では,「叱ること」を通して養育者は何を期待し何を良しとしているか,またいけないこととしているかについて,日本と中国の間ではどのように異なるかをの意識を,質問紙による調査により明らかにすることを目的にしている。
方   法
【調査協力者と調査時期】
 日本おいては,神戸市中央区,神戸市西区,西宮市,姫路市における4つ保育園に145名の3歳から5歳までの養育者を対象にした。地域わけにしたら,2015年2月~2015年5月に,アンケート回答の協力を得た。
 中国においては,江西省大余県にある幼稚園で699名の養育者から,2015年4月に,アンケート回答の協力を得た。
【方法】
 回収してきたアンケートのデータを統計処理し,両国の国民性に照らし,お互いの養育に対する意識の違いを調査する。結果をデータとともに解析,比較して,両国の養育者が叱る事を起こった原因,その叱り方の相違点を挙げ,叱ることと養育者の意識結果を明らかにする。
結果と考察
【結果】
 結果の一例は以下のようになっている。
【考察】
 養育者は叱ることの必要さについて,日中両国どちらも90%程度の高い割合が示された。しかし,叱り方,つまり叱るタイミングや何について叱る頻度が高いか,叱った後のフォローなど,違いが認められた。その理由については,両国の子どもへの期待の違いや民族的な意識の違いが影響しているものと考えられる。国の違いによって,養育者の養育環境や教育環境が異なっており,その為に子どもへの教育観や養育感が異なってくることがアンケートの調査結果からわかる。
 中国の子育ては伝統的な考えを基盤にしており,「男尊女卑」の思想,父兄の目線など子どもに関わる親以外の人の目を気にして叱ることを遠慮する場合もある。
 日本は幼児教育の発足は中国より早く,叱ることに対して,自分の価値観により,判断する。中国のような気の使い方はしないが,その一方,周りの人との協調や調和に気を使い叱ることが多くなるものと考えられる。
 日本の養育者はその瞬間でわかりやすくという叱り方で,子どもがその瞬間で自分の過ちを聞き,理解し,二度としないような叱り方に手揚げた。
しかし,中国の養育者は,子どもの自尊心とプライトを尊重しつつ,「あとでわかりやすく」という叱り方は最も良い叱り方と判断している。後でわかりやすい叱り方は,子どもが先ほど自分が過ったところにもう一度思い出し,その過ちに自分の考え方で反省して直しという叱り方は一番理想的な叱り方と考えられている。