The 34th Congress of the Japanese Society of Gerodontology

Presentation information

摂食機能療法専門歯科医師審査/更新ポスター

摂食機能療法専門歯科医師更新ポスター » 摂食機能療法専門歯科医師更新ポスター

摂食機能療法専門歯科医師更新ポスター

Fri. Jun 16, 2023 11:30 AM - 6:00 PM ポスター会場 (1階 G3)

※発表なし掲示のみ

[摂食更新P-15] 摂食嚥下障害のケーススタディを目的としたマネキン作製の試み

○森崎 重規1 (1. 医療法人鶴岡クリニック 歯科・口腔外科)

【目的】
 当院は小規模であるが,大分県内で唯一の日本老年歯科医学会認定研修施設である。研修を受ける歯科医師には,幅広い高齢者医療の経験とスキルアップができる環境を提供する必要がある。特に摂食嚥下障害を伴う患者の診療には病態の理解,食環境整備,患者を支える家族・多職種への理解と連携だけでなく,嚥下機能検査のスキルや検査結果の理解と食への対応が求められる。そこで,当院では摂食嚥下障害患者への院内研修として,嚥下内視鏡検査下のケーススタディを目的としたマネキンの製作を進めている。当該マネキンの特徴は,鼻腔・咽喉頭所見のカスタマイズが可能で,設定された症例に対してのディスカッションができることにある。なお,マネキン作製については,耳鼻咽喉科医にも意見を求め進めている。
今回,マネキンに対する内視鏡の使用に際し,その操作上の問題点を抽出するため,高齢者および障がい者への歯科診療を担う歯科医師を対象にアンケート調査を実施した。
【方法】
 大分県内で高齢者および障がい者への歯科診療を担う歯科医師 29 名によるマネキンの内視鏡観察と使用時のイメージについて調査した。観察時のマネキンには,健常な鼻腔形態と咽喉頭形態を設定した。観察後,アンケートを実施し①患者を対象とした検査をイメージできたか,②観察された鼻腔内は実際の鼻腔形態をイメージできたか,③内視鏡が上咽頭に達した後の進め方がイメージできたか等について質問した。
【結果と考察】
 アンケート回答は①イメージした 100%,②イメージできた 96.6%,③イメージできた96.6%であった。マネキンに設定された健常な鼻腔形態と咽喉頭形態において概ね良好な結果が得られたため,研修を受ける歯科医師とともに,さまざまな症例のディスカッションができるマネキンの作製を進めていきたい。
謝辞:本模型作製に際し,ご協力頂きました島村耳鼻咽喉科 島村康一郎先生に心より感謝申しあげます
(COI 開示:なし)
(倫理審査対象外)